エチオピアのひととせを感じてほしい
株式会社anduamet / 鮫島弘子
ファストファッションは一瞬で作られて、安くてかわいいけど、価値が失 われるのもあっという間。それとくらべて、大切に手入れをされながら長く 使われた革は本当に味わい深い。人生も同じで、時の積み重ねが、人を深くする。そこにはもどかしさや大変さもあるけど、そういうものを乗り越えたからこそ、人は美しくなると思っています。
生まれ変わったら、同じことは絶対やりたくないですね。いや、本当に 大変なんですよ(笑)。 でも、 やっちゃうかな?私バカだからな〜(笑)
起業というのは、人生をかけたゲームみたいなものじゃないかなと思います。ゲームに勝つためには、知恵や道具や仲間が必要。時間をみつけて、本を読んだり、勉強をしたり、旅をしたり、インターンをしたり、とにかく色々な経験をしてください。中には、一見無駄にみえる物も出てくるかもしれま せん。でもそれがずっと何年も後にヒミツの道具に化けたりすることもあります。一瞬一瞬を大切に、たくさんの経験をつみながら、いつかあなただけの宝物をぜひ手にいれてください。
別にお金のない学生のうちに無理していかなくてもいいと思うんですよ。 でもやっぱり行きたいと思ったときには、行ったほうがいいと思います。そ ういうときって五感すべてで吸収できるでしょ。アジアは安くて時間もかか らなくてポピュラーだけど、チャンスがあればアフリカや中近東や南米にも ぜひトライしてほしいですね。実は私、子どもの頃は、戦時中のイランに住 んでいたんです。対空砲火を花火のように眺めたこともあるし、戦争が激し くなって疎開をしたこともあります。住むのは大変だったけど、イスラム文 化の美しさ、深さを学ぶことができました。エチオピアやガーナでも、日本のメディアで紹介されるいわゆるアフリカ像とは全く異な る生のアフリカの姿を知ることができておもしろかった。同じ訪れるので も、住むのと旅するのとでは全然ちがいます。旅行では、表面なことしか見 聞できないけれど、住めばいいところも嫌なところも含めてより深く知るこ とができる。愛着もまたひとしおですよ。 「アフリカの水を飲んだものはアフリカに帰る」という言葉があります。アフリカ、とくにエチオピアには他にはない魅力があって、行ったらきっと好 きになるはず。ぜひチャレンジしてみてください。