バンドのように、起業をしてみたらいい
MOVIDA JAPAN 株式会社 / 孫泰蔵
人って、よく不安がるものですよね。「合成の誤謬(ごびゅう)」という言葉を知っていますか?この言葉の意味は、間違った仮説と間違った仮説を組み合わせると、間違った結論を導き出してしまうという意味なんです。例えば、高学歴だから大企業に行けるのかも定かではなく、大企業に行ったら安定した生活が送れているのかも定かではない。こういう風に一個一個がずれていく事があります。 まずは、自分が無意識に抱いている「概念」を疑うことです。当たり前を常に疑うことで、本質が見えてくることがあります。
先日、アメリカの有名な銀行員の方と話していた時に、アメリカと日本の「起業」に対する明確な違いを語っていました。アメリカの大学の成績上位者は、ほとんどが「起業」します。その次に優秀な人たちはベンチャー企業に就職し、ベンチャーに就職できない人が大企業に就職する場合が多いんです。 あるアメリカの大学の学生に、どこに就職したいかというアンケートを取ってみたら、参加者全員が、「起業する」と答えたんです。この基準の違いは、とても大きいですよね。
まず自分の好きなものを探して下さい。本当に人生を忘れるくらい熱中できるものを探して下さい。そしてそれを一緒にやる仲間を探し、やりたいことをやるのがいいですね。やりたいことが見つかったらもう失敗を考えずに、一歩を踏み出して下さい。やってみなきゃ、何が大変か分からないですし、やってみることで、次のステップが見えてきます。 私はよく、「バンドをやるように起業をしてみたらいい」と言っています。バンドをやる場合、最初はコピーから始まって、そこから自分のオリジナルの曲作ったりしますよね。何かすごいアイデアを絶対に持っている必要はないと思います。 そして、もしだめだったら解散すればいいんです。バンドが様々な役割で成り立っているように、プログラマー、デザイナー、マーケティング担当、企画を行う人などを集めて、チームを作ればいいと思うんです。