昆虫食伝道師として生きる 〜地球少年の軌跡〜
地球大好き少年 慶應大学商学部1年 / 篠原祐太(20)
何を持ってメンターと定義するかは曖昧な気がしますが、「自分に影響を与え、アドバイスを提供してくれる人」という僕なりの定義で言いますと、身近なメンターはいないですかね。敢えて言えば、岡本太郎さんやムツゴロウさんです。岡本太郎さんに関しては、先ほど話した通り大きな影響を受けていますし、ムツゴロウさんに関しては、動物を心から愛し、動物の魅力を人々に伝えていますが、そうした点が僕の今後の活動の参考になる部分が多いと感じていて。お二方とも以前から尊敬していて、僕の大好きな方々です。後は、武井壮さんからも大きな影響を受けています。ローレンツ、ファーブル、シートン等の有名どころも小さい頃から憧れている人物ですね。
一番大きかったのは、見える世界が広がったことです。様々な人と出会い、様々なことに真摯に取り組んでいく中で、自分の知らなかった世界を知ることが出来ました。そのお陰で、物の見方や考え方も変わりましたね。新しい自分に生まれ変わったような感じがします。また、何かアクションを起こす時も、アクションを起こすハードルが下がりましたし、実際に動く中で、自分が出来る事と出来ない事が明確になったのも大きな収穫です。今後は、昨年得た収穫を活かして、昆虫食でトライしていきたいです。
昨年は、会いたいと感じた人にはどんな手段を使ってでも会うと決めて活動していたので、かなり多様なジャンルの人と会いました。興味対象が本当に幅広いんですよね。皆さんの知っているところでは、元首相の鳩山由紀夫さんにもお会いしました。鳩山さんにも僕の昆虫食への想いと昆虫食での今後の方針を話してみました。お話した後に、実際に虫を食べてもらおうと鳩山さんにも虫を勧めてみたのですが、失敗に終わりました。残念でしたが、またいつかリベンジします。僕が「世界一、鳩山さんの口に虫を近づけた男」であることはほぼ間違いないと思います(笑)
昨年で言うと、活動の幅を広げすぎてしまい、何をやっているのか不明瞭になっていたことです。自分でもかなり悩んでいましたね。確固たる軸も定まりませんでしたし、「軸がブレてる」と言われても言い返すことは出来なかったです。その通りでしたので。表向きは明るく振る舞っていましたが、実際は悩み続けていました。そんな状況下で、素直に自分を曝け出せない自分への嫌悪感もありました。
昨年は幅を広げた年でしたが、今年は「昆虫食」という確固たる軸を持ち、それをひたすら追求する年にしたいと思います。 具体的には、先程述べたように、アフリカや東南アジアの虫を食べる国々に行って、現地の昆虫食を肌感覚で理解してきたいです。そしてそれを本や映像等で発信していきたいです。また、昆虫食に関する学術的なバックグラウンドも身につけたいと思います。昆虫食に関わる多様な学問を学び、総合的な「昆虫食学」を探求していきます。実際に体験する部分と頭で考える部分。上手くバランスを取りながら、昆虫食という軸からブレずに活動していこうと考えています。
今は、多くの方にとって、虫は距離が遠い存在だと思います。
虫への嫌悪感は日々感じていますし、ましてや虫を食べるなんて信じられないと言う方も多いです。そんな状況を打開していきます。僕が今後挑戦していきたいことは「昆虫食文化の創造」です。当然、10年20年で出来ることではないです。100年、いやそれ以上かかるかもしれません。僕が生きている内に食卓に虫が並ぶ日は来ないかもしれません。ただ、いつかそういう日が来ることを信じ、愛する昆虫達と共に挑戦できれば、これ以上ない幸せです。僕が60歳、70歳になった時に、世界の食文化はどう変化しているのか。楽しみで仕方ないです。
「周囲の人への感謝の重要性」と「時間の貴重さ」を伝えたいです。
まずは、自分が生きていることへの感謝。そして、産んでくれ育ててくれた親への感謝。友達、恋人、先生、教授、先輩、後輩。そんな自分に関わる全ての人への感謝の気持ちを忘れないで欲しいです。誰一人欠けても「今の自分」って存在しないと思います。常に感謝しながら、その感謝を行動で示せれば素敵だなって思います。
また、学生時代の時間って本当に貴重だと思います。自由な時間もあるし可能性は無限。そんな恵まれた状況で何をするかは、自分次第です。やりたいことがある人は、それを突き詰めて欲しいです。やりたいことをやれる喜びを噛み締めてひたすら追求する。失敗を恐れずに動き続ける。悩み続ける。探求し続ける。そうすると、見えてくるものがあると思います。適宜、軌道修正しつつ挑戦を続けていく。逆に、やりたいことがない人は悩むことも大事だと思います。僕も昨年は、具体的にやりたいことが曖昧で悩み続けましたが、あの時期に悩んだからこそ今の自分があると思っています。悩める時間があるってことも幸せな事だと思います。その結果、何か閃くものがあればどんどん挑戦していって欲しいです。若い世代が、失敗を恐れずに新しい事に積極的に挑戦していき、より活発な社会になっていくことを願っています。
僕みたいに、知識も経験もまだまだ足りない若干20歳の未熟な人間がメッセージなんてのも恐れ多いですが、伝えたいことを話させて頂きました。このような貴重な機会を下さったことに感謝しております。口だけで終わらないように「昆虫食」での挑戦を本格化させたいと思います。いつかこのインタビューで話したことが実現される日が来ることを。最後に一言。アアアアアアアアアーーーーーーース!地球最高!!!