女子大生でカフェ経営〜「好きなこと」をカタチにする強い想い〜
株式会社フォルスタイル代表取締役 / 平井幸奈
帰国後すぐに、自宅で料理教室をはじめました。そのために自分の貯金を全てはたいてキッチンの広い家に引っ越しました。そこからパーティーの料理を作るケータリング、単発のカフェのプロデュース、月に1度日曜限定でフレンチトースト専門店を開くなど、活動の幅を広げました。そんな中で、単発ではなく「学生だからといって妥協しないクオリティで、ビジネスとして成り立たせたい」「継続したい」と強く考えるようなったんです。
はい。月に1度のカフェは1ヶ月前から100名のご予約が埋まるという反響をいただいていました。また、その経験から、現在のメニューの土台と、オペレーションはしっかりイメージができていました。また、クラウドファウンディングやFacebookを通じてお店をオープンさせる前からForuCafeのことを知ってくださっている方、応援してくださっている方が沢山いたことは非常に心強く、大きな強みでしたね。昨年7月1日に決意して、9月10日にスピードオープンさせました。
はい。スピード感はすごく大切だと考えています。でも、はじめは何も分からなかったので、本屋さんで「飲食店のはじめ方」という本を買って読むところから始めました。物件探し、人材集め、内装デザイン、メニュー開発などなど、やらなければならない事が山積みでした。女で学生というとなめられることも多かったので、諸々の交渉や営業への対応では、常に気を張っていましたね。強くなりました。(笑)
まず、都内ではじめるなら差別化を図るために「専門店」で勝負したいと考えていました。そして、もともとパンケーキが有名なお店で働いていたので、流行の最先端で、食文化をも作り上げるお店に魅力を感じていました。お店を開く当時、「パンケーキの次はフレンチトーストがくる」と言われていて、直感的にこれだ!と思ったんです。
私たちのお店の看板商品は、「ブリュレフレンチトースト」です。「ブリュレ」というのは、フランス語で焦がすという意味です。特注品のパンを、企業秘密の、魔法調味料を入れたアパレイユ(卵液)に浸して鉄板で焼き、その表面にカソナードという特殊なお砂糖をまぶしてバーナーでブリュレしています。そうすることによって、「とぅるん、パリッ」という特別な食感を生み出しています。
今の時代は、何より食感が大切だと考えています。試行錯誤を重ねて、見た目もジュエリーみたいなフレンチトーストを生み出しました。他にも、お砂糖を一切使っていないお食事系のチーズフレンチトーストや、夏の期間限定で、フレンチトースト自体も冷たい、アイスブリュレフレンチトーストを提供しています。時々スタッフと都内で食べ歩きもして、常に新しい食文化にアンテナをはっていますよ。