苦手な分野は克服するのではなく、他人に任せればいい「究極の他力本願」思考
ツナゲルツナガル株式会社 / 代表取締役CEO 猿田公彦
【経歴】
1976年、愛知県春日井市出身。愛知学院大学卒業後、サッカーコーチとして活動。3歳児〜15歳までの育成に始まり、進路や就職支援、サッカースクール運営、クラブチーム運営に従事。
2019年にスポーツ全般にフィールドを移す為に起業。
地域活性化におけるSDGsや社会貢献のプログラムづくりに関心を持っていたことから、より広義なサステナブルな社会づくりを進めたくツナゲルツナガル株式会社に参画。
また、スポーツ事業を行うレッドポンド株式会社に顧問として、インキュベーション事業を行うlinden株式会社執行役員として参画。
【事業内容】
〈地方創生事業〉
・ツナゲルツナガル株式会社
公民連携地域活性化プロジェクトを推進していくためのプロジェクト進行管理を行うプロデュースを行い、地域と共に伴奏し、地域の未来をツナゲルことをサポート。
〈スポーツ事業〉
・レッドポンド株式会社
サッカーの育成システムをマネタイズ
「日本人バロンドーラ―」排出を目指す
〈インキュベーション事業〉
・linden
地球のあらゆる課題を革新的手法で打ち破る
スタートアップ・インキュベーション・インベストメント
〈人に合わせるのが好きではない〉
一番は私の特徴として、性格的に人に合わせるのが面倒くさいんです。「この人面倒くさいな」と思う人に自分を合わせていくのが面倒くさい。「この人自分には合わないな」と思いながら付き合っていくと、あまり良い心理状態にならないんですよ。だったら、馬が合う人だけと仕事できるような形を作りたいなと。でも、それはどこかの会社に入って実現するのは無理だなと思って、会社を起こそうとしたんです。
組織に属するということは精神的な部分で自分を押し殺すことになるので、すごく退屈なんです。
〈DAO的な発想〉
従来の組織構造だと、トップが意思決定して、利益もトップに集中するという形なんです。私はそれが面白くないなと思っていました。
そんな中、「DAO」という自らコミュニティを作ってそこで合意形成をして、メンバーでインセンティブを分け合うという考え方を知り、こういう会社をたくさん作れたら面白いのではないかとDAO型の組織を作ってきました。
〈究極の他力本願〉
それと、私は苦手な分野が多いんです。だけど、その苦手分野を克服しようとするのではなくて「その分野のプロにやってもらえばいい」という考えなんですね。
出来ないことが多すぎるから「究極の他力本願」をする。分業って言い方もあるけど、自分の根本はわがままで「人に任せればいいじゃん」という考えなんですよね。だから他力本願。
そんな環境を自分で作っちゃおうと。それで起業したのかな。
〈異業種模倣〉
事業自体には特に関係性はありません。それぞれが独立した会社ですし、事業内容も全く違います。ただ、私がやっている3つの事業は「異業種模倣」に近いのかなと思っています。
私はレッドポンド株式会社というスポーツ事業の会社を最初に作りました。ここは私ではなく他のメンバーに社長をやってもらっています。
レッドポンドは世界で一番すごいサッカー選手「バロンドーラ―」を育てるっていうのをコンセプトに育成事業をやっていますが、私よりもサッカー選手育成に優れている人に任せている。私の役割はその育成のプロを集めることです。
〈スペシャリストは全部外〉
それと同じ形で、ツナゲルツナガル株式会社もやっています。私は自治体さんとの繋がりがありますが「どうしたらこの町が潤うのか」「 人口減少」「子育て」「高齢化」などなど・・・様々な問題があります。それは、私だけでは解決できない。そこでいわゆる「プロフェッショナル」たちを集めて、会社として自治体さんの課題を解消しています。「スペシャリストは全部外」なんです。
リンデンという会社も同じで、会社を作って上場させるとか、世界にマーケットを広げていけれるような作り込みをするためにつくスペシャリストを集めて事業を創っていくということをしています。例えば、財務的なスペシャリストであったり、事業構築のプロだったり、マーケティングのプロだったり。
3つの事業とも私がやっていることの根幹は同じです。
「プロフェッショナル・スペシャリスト」を外から集めて任せる。
これはまさに「究極の他力本願」でもあります。