『サイバーエージェント子会社社長の告白』
【第17弾】
CA Tech Kids 上野社長
「 自ら“変化を仕掛ける”人間に」
『サイバーエージェントのグループ会社の社長インタビュー連載企画:第17弾』
株式会社CA Tech Kids 上野 朝大
サイバーエージェントに入った理由は、
「若手に大きなチャンスを任せてくれる会社であったから」
「社風やカルチャーにすごく惹かれたから」です。
当時、「30歳の時にグローバルで通用するビジネスパーソンになる」ことを目標にしていたのですが、
商社に入って10年がかりで一人前のグローバル人材を目指すか、ベンチャー企業で20代前半のうちからスピード感を持って成長していくか、いずれかの道で迷っていました。
サイバーエージェントは若くして大きな裁量権をもって成長できる環境があるので、
この会社に入れば、もしかしたら、普通の人が10年かかるところを、5年で到達できるかもしれないと思っていました。
そうは言っても、サイバーエージェントはネットビジネスが中心で、海外に強い会社というわけではなかったので、内定を承諾した段階では、「グローバルで活躍できる人材を目指していたのに本当にサイバーエージェントでいいのか」という不安も正直なところありました。
しかし、内定者の時期に、サイバーエージェントの社員総会に出席して、その不安も消え去りました。
社員総会は、全社員が一堂に会する晴れの場で、そこで一つ上の先輩が新人賞を獲り、表彰される姿を目の当たりにし姿を、「こんなにも若者が活躍できる場所があるんだ」と実感し、完全に心に火がつきました。
私は、広告をやりたかったわけでも、ネット関連の事業をやりたかったわけでもないのですが、サイバーエージェントには、そんな私すらも十分やる気にしてしまうような魅力的なカルチャーや仕組みがありました。
今では、教育事業という、自分の価値観にも近い事業の経営を任せてもらい、非常にやりがいを持って仕事ができています。
基本的なことではありますが、ヒトに対しても、モノゴトに対しても、真っ当に誠実に向き合うということです。
例えば、
社員やアルバイトを1人雇うにしても、その人の人生を左右する出来事です。
お取引先にしたって、生徒にしたって、貴重なお金と貴重な時間をいただくわけです。
ですから、関わる全ての人に対して誠実に向き合う必要があります。
極めて当たり前で、簡単なことのように聞こえますが、理論を分かっているのと、実行できるのには大きな差があります。
意識しないと意外とできないことです。
幻冬舎の見城社長がおっしゃっている「GNO(義理・人情・恩返し)」という言葉も、大切にしています。
もうひとつは、「言葉の選び方」です。
特に書き言葉には注意をしています。
話し言葉は流れていきますが、書き言葉は残ります。
また、話し言葉は抑揚や声色など、伝わる情報量が多いですが、書き言葉は文字でしかないので、細かなニュアンスなどを伝えるのが難しいです。
ですから、「言葉選び」が重要です。
どういう言葉を選ぶかで、与える印象や伝わる情報に違いが出ます。
「プログラミング教育」という、スタート当初は、世の中に理解してもらいにくかったことを理解してもらう上でも、言葉の使いこなし方が重要だったと思っています。
特に、今の時代は、LINEやTwitterなど、SNSで短文を投げる時代で、少量の断片的な言葉でのコミュニケーションが当たり前となっています。
そういう時代だからこそ、しっかりと「言葉」を選んで伝えることが大切だと思います。