起業が当たり前の世界を目指す!
TECHFUND Inc. 代表取締役 松山雄太
弊社は、「毎日、至るところで、革命前夜」となるような未来を創るために、アクセラレーターとして起業家たちの事業立ち上げと資金調達を支援する会社です。アクセラレーターとは、スタートアップ企業や起業家をサポートし、事業成長を促進する支援事業者のことを指します。
【経歴】
幼少期
9歳よりプログラミングを独学で学ぶ。
大学在学中
株式会社trippiece(トリッピース)にエンジニアとして携わり、
自ら人材会社を起業。
大学卒業後
株式会社サイバーエージェントで、人事および新規事業の立ち上げに従事。
2014年
株式会社TECHFUNDを創業。
300社以上の起業家の事業立ち上げ支援を行う。また、ソフトバンク、野村ホールディングス、JCBといった国内大企業の新規事業立ち上げ支援を行う。
日本において、起業するということを当たり前にしたいと思ったからです。僕たちTECHFUNDが創業した2014年当時は、国内で起業することがメジャーではなく、尖った人たちだけがやることという扱いを受けていました。
こういった状況を変え、起業を当たり前にするために、起業家を支援するアクセラレーション事業をはじめました。
事業を始めたきっかけは、大学時代に同年代の学生起業家の支援をした経験からです。その当時は、旅行に行く場合「自分で旅行の計画を立てる」か「旅行代理店のプランを利用する」かの2択でした。そんな中、いろんな人からアイデアを募ったり、みんなで1つのプランを立ててそのプランで旅行に行ったりという新しい旅の形を作ろうとしている情熱的な友人が、「みんなで旅をつくるメディアを作りたい」という話をしていました。
しかし、その友人には技術力がなく、メディアの立ち上げや、SNSのようなサービスの構築ができなかったんです。投資家のところに相談に行くと「メディアが出来たらまた来てね」と言われ、エンジニアのところに相談に行くと「給料は貰えるのか」という話になる。お金もない、エンジニアもいないという八方ふさがりでした。
そんな状況の友人を見て、「今は給料はいらないからそのメディア作りに協力させてほしい」と打診したことで、まずはメディアが出来て、一気にユーザーもついて成長し、結果として投資家から2億円くらい資金調達が出来た。
友人を支援した原体験から、起業家支援を会社としてやっていくのは面白いんじゃないかと考えTECHFUNDを立ち上げました。
支援に関しては、僕はもともと9歳からプログラミングをしていて、タイピングゲームやチャットツールなど様々なサービスを作るのが本当に好きだったので、その延長線上で技術的支援はできました。
しかし、事業の支援までいくと「ただ開発のお手伝いをすればいいわけではない」ということに気づきました。そのことに関しては、アクセラレーターの先輩方、例えば日本のアクセラレーターの第一人者である孫泰藏さん (ソフトバンクグループ代表の孫正義さんの弟さん) が立ち上げられたMOVIDA Japanのアクセアレータープログラムを参考にさせてもらったり、当時のプログラムマネージャーに顧問に入ってもらったりしました。アクセラレーターは世の中的に多くないので、「自分たちはアクセラレーターです」という風に表明して活動していくと、その業界の有名人とも割と繋がるんです。狭い業界なので、すぐお知り合いになることができました。
幸いなことに「起業家のアクセラレーションを始めます」ということに対して、「支援を受けたいです」と応募してくださる方々は、当初100名近く集まったのでうまくいきそうな予感はしていたんです。
しかし、実際に支援を始めてみると、予想とは異なる現状が見えてきました。
当時、僕たちは創業初期ながら、100人近い起業家の皆さんと面談や事業支援の話、メンタリングをさせてもらっていて、「良いアドバイスができたな」という気持ちにはなるんです。
でも実際は、そこから事業を立ち上げる人が1割に満たない程しかいませんでした。
その100人中95人くらいの方々って、「自分がやりたいこととは違ったな」、「ユーザーに全く刺さらなかったな」、「これはビジネスにはさすがにできないかな」と諦めて挫折してしまう人たちなんです。僕たちも良いアドバイスをしているつもりですが、それはあくまで僕たちの考えなので「考えの押し付け」になっていたのだと思います。そこで初めて、起業家たち自身がやりたいことをいかに形にするかという、難しさに直面しました。
起業家の支援をするときは、「ビジネスがどうやったら成り立つのか」という支援の方法だけではなく、「起業家たちやその起業家が立ち上げる事業の先にいるユーザーさんに向き合って支援をしていく必要がある」ということに気づけた経験は、非常に大きかったです。
1番押したいポイントは、「技術で起業を支援する “テックアクセラレーター”」であるということです。
僕たちがお客さんから求められ、評価していただくのは「一気通貫で支援できること」。例えば、コンサルの企業であれば、ビジネスモデルの支援ができる。マーケティングの会社であれば、初期のユーザー調査、ニーズの調査ができる。開発会社であればサービスの開発ができる。それぞれに得意な会社さんはいらっしゃると思います。
しかし、起業家が初期に立ち上げる事業というのは、それらが日々細かく変化し複合的に動くことが多いんです。そのため、1社だけで一気通貫で支援することができるというのは、お客さんから評価していただける。
特に大企業であれば、会社の社内起業制度を考えたり、運用したりする必要も出てくるので、そういったところも含めて、起業家の気持ちがわかり、起業家のための様々な支援ができるところは、私たちが求められることであり、他社にはない強みだと思います。
あとは、弊社の技術力をぜひ見ていただきたいなと思っています。「ビジョンを形にする」、「想いを事業にする」ってなかなか難しいことです。初期のプロトタイプがなくても仮説検証できることは多くありますが、形になっているものがあった方が起業家自身のモチベーションにも繋がりますし、ユーザーからの解像度の高いフィードバックが集まりやすいです。初期のプロダクトだとしても、そのプロダクトのクオリティが高ければ高いほど、その夢がより早く実現できている。
以上の点をぜひ見ていただきたいですね。