主体性を持って生きる
株式会社スリーシーズ / 畑中 康彦
卒業後はリード エグジビション ジャパンという外資系会社に入社しました。
国際見本市を開催する会社で、東京ビックサイトや幕張メッセなどに年間で30本位展示会を開催する会社です。僕が学生だった99年頃は、就職氷河期で就職活動に結構苦労しましたよ。
さらに、実家が自営業を営んでいた関係で、「実家の会社を継げばいいか」と簡単に考えて就職活動せずにいたんです。そうしていたある日、父親から電話が来て「お前、遊んでばかりいてうちを継げると思うなよ。」と言われました。今まで就職活動を全くしていなく焦りだした自分は、大手の会社を中心に活動しましたが、片っ端から落ちてしまいました。
その挫折経験を通じてはじめて、「自分は何をやりたかったのか?」を真剣に考えましたね。その時出た答えが、「自分は人に影響を与える仕事をしたい」ということでした。それはイベントサークル時代にイベントに参加してくれたお客さんが「あのイベント楽しかったよね」と盛り上がっているところを見たときに、単純に「すごい楽しかったな」と思えたからです。そして、この活動をもっと大きな範囲で活動できるリード エグジビション ジャパンという会社を見て、「この会社しかない」と思いました。
特にその頃は、国際見本市などを行う会社は日本には少なく新聞社や日経BP等だけでしたので、専門的に世界最大級の国際見本市を主催している会社ということも魅力的で、リード エグジビション ジャパン一本で就職活動をし、内定を頂くことができました。
僕達は起業する前に、お金のこと、お客さんの事、会社の事、自分たちがやりたい事など、色々な物事のバランスを現実的に見ながら考えました。そして「よし、やれるな」と確信を持ってから起業に至っています。起業する前に全ての物事を現実的にできるのかという事をまっさきに考えました。
法人営業に特化した営業コンサルティング業務です。その中にも主な事業が三つあります。
一つ目はコンサルティング事業でその中にも営業研修ですとか、お客様の会社に入り込んで、売れる仕組みづくりをしています。
二つ目はコミュニティー事業で、それはセミナー等の運営です。
三つ目は、まだまだ出来てはいないのですが、検定事業です。営業マン検定を作りたいと思っています。英語が得意な人でも、介護の仕事に従事している人でも検定というものを持っている人が多いですよね。僕はそれと同じように営業職にも検定があって然るべきだと思っています。
そもそも、なぜ今まで営業に検定が無かったのかというと、営業とは属人的、つまり営業は人によって異なり基準が無いと思われていたからです。ただ、僕はそうは思っていません。
営業でも売れる理由と売れない理由と言うのが必ずあると思っています。例えばコミュニケーション能力でも、人の課題や言いたい事を理解できない人は物を売れません。また、「これを買ってください」とはっきり言える人は物を売れますし、言えない人は売れません。そう考えると売れる営業マンという基準は作れると思います。
そういう風に検定を通じて基準を明確にし、物が売れるようになることで営業がもっと楽しくなると思いますし、社会や経済がもっと活性化すると思います。
そもそも営業マンというのは、物が売れるための一つの要素でしかありません。
物が売れるのには、「商品力×集客力×営業力」この三つの掛け算で考えるべきです。
例えば、企業である商品を仕入れたとしましょう。この営業例でよくあるパターンは、まず、仕入れた商品を上司の方が部下の営業マンに「この商品を売って来い」と押しつけます。 しかし、部下の営業マンはどこに売ればいいかわかりません。上司に、「とにかくどこでも良いから売り込んでこい!」と言われるので、たくさんの企業に飛び込み営業をして1社2社だけアポイントメントがとれます。それを見て上司は、「ほらな。ニーズはあるんだ。だからもっと営業すれば、たくさんアポはとれるんだよ」と言います。ただ、実際はそのアポも確度が高いものではなく、「一生懸命で頑張っているから会ってやるか。」というアポだったりします。また、アポに成功した1社2社ですが、相手は本当に買いたいものではありませんので、商品を買ってもらうのは難しいです。
これは一例ですが、このような営業を続けていても物は売れません。
まず、商品力というところで考えると、「この商品の特徴はどこなのか?」という事を売り側が知り、「なぜ、あなたにとってこの商品が必要なのか」を考えるべきです。そして、「この商品が必要なのはだれなのか?」と考えるのが集客力です。あるターゲット層に絞れたら、そのターゲットに向かいその商品の良さを伝えます。
そうして来た問い合わせに対して、「もっと詳しくご説明させて下さい」と言い、そこで初めて動くのが営業マンなんですよ。これは営業のごく一部ですが、このような営業の基本のお話を教えていくコンサルティング事業が今の主な業務です。