事業創出家
S-Factory & Co. / 尾崎 典明
今の会社で得られる自分の成長と、独立した時に得られる自分の成長を天秤にかけた時に、圧倒的に後者が大きくなったからですね。成功する・失敗するに関わらず、全て独力でゼロから会社を作り上げる、経営するという経験をする事が、自分の成長に繋がると考えたんです。それで会社を辞め、S-Factoeyを起ち上げました。現在は2年目ですね。
元々の想いが自分と関わった人が皆笑えれば良いなというのがありました。だから、当初はSmile-Factoryという社名を考えていたんですけど、商標を押さえられていたんです。それで短縮して、S-Factoryです。(笑)
これまで総じて楽んでいますが、独立したての頃は今より不安は少なからずありましたね。今までは「○○株式会社の尾崎」だったのが独立してからはその肩書きがなくなるわけじゃないですか。肩書きが取り払われた時に、今までの自分の所業が良い意味でも悪い意味でも問われます。僕の場合は、前の職場でクライアントだった方が別の人を紹介してくれたり、友人のツテを頼ったり、NPOのつながりでクライアントを紹介して頂いたり、周りの人達に大いに助けていただきました。もし前の職場で適当な仕事をしていたり、だらしない人間関係築いていたら、独立した所で仕事は全くできなかったでしょう。
そういう意味で独立を目指す人は、たとえどんなシチュエーションに置かれても、目の前の仕事に全力投球する必要がありますし、遊びでも真剣に遊ぶ。何より関わった全ての「人」を大切にする。そうして、信頼関係を作る事が基本だと思いますよ。もっとも、独立しなくてもこの点は大切なことではありますが。
フットワークをいつでも軽くする事ですね。時間さえあればいろんなイベントやら飲み会やらに積極参加しています。そしてやっぱり愛嬌ですかね。(笑)
ゼロ・エミッションを推進するNPOの理事や監事を務めさせていただいています。小・中学校への出前講義や、大手住宅メーカーとタイアップしたセミナー、コロンビアの森林を再生する取組などをお手伝いさせてもらいました。
大学の時に遡るのですが、国連大の顧問をされていたグンター・パウリが講義にこられた んです。ゼロ・エミッションという言葉を世界で初めて提唱した人です。 当時、ゼロ・エミッションという言葉だけは知っていましたが、本質を理解していな くて、彼の講義に凄く感動したんです。だけど僕はグンターに「確かにあなたの言う事 はステキだし感動しました。だけど、Too lateじゃないですか。」と言ってやったんで す。(笑)それで彼もこいつ面白い奴だと思ったんでしょうね。グンターに気に入られ て、すぐに日本でやっているブランチを紹介され、NPOに参加したという感じです。 グンターの話は、スケールが違いますよ。例えば喫緊の世界の課題に対する最新のア プローチや、スティーブ・ジョブズが何だとか、ビル・ゲイツがどうのとか会話の中で 普通に出てきます。刺激になりますよね。
そうですね、ラッキーなことですが本当に人には恵まれています。学生時代に築いた人脈だけで言っても、本当にさまざまなバックグラウンドをお持ちの方々と知り合う機会がありました。自分が上京してからも、そういった方々には本当にお世話になっています。人脈は宝ですね。