経営者、起業家という選択
株式会社角田識之事務所 臥龍/角田識之
人間は「疲れたから疲れる」のではありません。「疲れたと言った時から疲れ始める」のです。全ては意思決定です。
知り合いに最年少で司法試験に合格した人がいるのですが、そのお父さんと子供の会話が面白いのです。幼稚園に上がる時に、お父さんが地球儀を持ってきて「世界にはこれだけの国があって、これだけの幼稚園がある。君はどの幼稚園に行くことが自分の未来に良いか、選択しなさい」と。すると子供が香港を指したのです。それで二人で香港の幼稚園を受けに行ったら、入園試験が広東語だったそうです。その子は体験入園しながら教材を暗記して、結局半年間で広東語を覚えてしまいます。小学5年生の時に、毎日新聞に「香港から見た日本の天皇制」という論文を提出しています(笑)。中学を卒業し、高校へは行かず、自立。そして最年少で司法試験に合格するのです。これは全て、自分で意思決定をした結果です。
何となく高校、大学に行くのではなく、義務教育が終わった段階で、一度しか無い自分の人生を、しっかり意思決定してほしいですね。
やはり会社というのは、起業してから10年、20年後に残ることは非常に少ないですね。ただ、失敗したことで諦める必要はない。授業料なのです。松下幸之助さんの松下政経塾の塾訓から学んだのですが、「成功の要諦は成功するまで続けることにあり」なのです。諦めなければ、人生は「成功」と「挑戦中」しかないのです。諦めた瞬間に失敗となってしまいます。だから起業して世の中のお役に立とうと思ったら、成功するまでやり続けることです。その決意を持って踏み出すことが大事です。100歩も大事なのですが、最初の一歩をどういう気持で踏み出すか?これが100歩先を決めます。だからしっかりとした起業家精神を持って歩みだすことが大事なことだと思います。。
2つ目が「顧客」です。事業活動とは顧客の創造です。お客様がなくて、生きていける会社はありません。ですから「誰のどういう場面のお役に立つか」ということを考え続ける必要があります。私の場合は「オーナー経営者の第二創業のお役に立つ」でした。「社長が変われば会社が変わり、会社が変われば事業が変わり、事業が変われば未来が変わる」という、喜びの輪が広がっていく姿が、我が喜びという想いで歩み始めました。
だから僕は常に、「オーナー経営者はどんなことに悩んでいるのだろう?」ということを考え続けています。その結果、会った瞬間に「こんなにオーナー経営者のことを理解してくれているコンサルタントは初めてだ」と、共感性を持っていただけます。
このように起業には両足があります。片方が「必ず起業家として成功するまで決して諦めないという気持ち」と、もう片方が「誰のどういう場面のお役に立つか」ということを考え続けるということです。この二つをもって歩み始めたら、必ず成功する起業家になれます。日本を元気にするために、頑張ってください。