経営者の視点で物事を捉える
株式会社HRインスティテュート代表取締役社長 / 野口 吉昭
すべてを自分で決められる所が魅力だと思います。物事は自分が動いた通りにしか動かないし、自分が動いたり走ったりしない限り、何も生まれないということが、楽しいかな。 起業したいという気持ちは、大学生の時にはなにも考えていなかったよ。流れが自分を起業へと動かして行ったのかな。 元々、会社が一年あまりでつぶれてしまったけれども、そこで請け負っていた仕事の引き継ぎで、そのまま多くの仕事がありました。そこで継続していたプロジェクトも多くあり、必然的に独立を決意して、自宅をオフィスとすることから、始まりました。
大きくは人材育成かな。人事育成の為の、研修プログラムを展開しているということだと思ってくれれば良いんだけどね。ただ、他と違うのは、コンサルタントが研修をやっているところかな。つまり、インストラクターが研修を行うのではなくて、コンサルタントが研修をしているところがうちの会社の強みだと思うよ。 あと、私の会社で多いのは新しい企業のプランだとか、新しい商品の企画だとか、中国市場への展開だとか、サウジアラビアへの展開だとか、そのようなコンサルティングなんだけど、それをワークアウトで作ってもらう。それがうちの特徴。普通の会社でコンサルティングをしていると、何千万の仕事を受注して、プレゼンするんだけど、その事業内容はすぐにホコリをかぶってしまうんです。プレゼンの時は良いだけど、すぐには実施されないんだよね。そういうのを見てて、コンサルティングというものは、上から一方的に下ろしていくものだといけないんだなと思ったんです。現場でコンサルティングをしたり、現場で動く人間が、コンサルティングをする、つまり現場の人間がプランを作る。そういう風にした方がよりお金が無駄にならないと思ったんです。それにお客さんがそのように自分自身で、やるから思い入れも生まれて、継続力があるんですね。ですから、うちはリピート率が高いんですよ。
今のこの時代の中で、会社の大小はともあれ、会社を切り盛りしている訳だから、どの経営者さんもすごいと思いますよ。有名じゃなくても、有名であっても、経営者さんは尊敬すべき対象だと思います。
今の日本の経済、社会が厳しくて、そういう中で起業するタイミングだとか起業する仕組みだとか、起業するキッカケだとか、起業のテーマだとかが非常に薄くなっていると思います。学生として、起業するのはそれで良いし、失敗するのも良い経験だと思います。チャレンジすることが大切だと思います。
学生時代に海外に行っていなかったから、海外に行っておきたかったな。当時は飛行機代もものすごく高くて、行けなかったのもあります。海外を知っているか知らないのだけでもすごく違うと思います。今は30ヶ国以上回りました。それは仕事の関係もあれば、本を書くキッカケで何カ国も行きました。それは、良い経験になりました。これからも多くの国を訪ねて行きたいですね。
一人一人、ビジョンを持つことが重要だと思います。後は有言実行。実行力のみだと思います。もちろん、独創性も重要で、考え方が人と違ったり、やり方が違ったりするのは、新しい価値をつくりだしていくのに大切な要素ですね。そこの独自の部分に魅力を感じてもらわなければならないと思います。