幸せは人との関係性の中で生まれる
株式会社はぐくむ / 小寺毅
ただの「聞く」ではなく、 目と耳と心で「聴く」ことをすごく大切にしています。正しいか、間違っているか、すごいか、すごくないかという評価スタンスではなく、その人のあるがままを受容できるスタンスでいたいと思っています。まずは、その人自身が何を感じているのか、考えているのかを、下手でもいいから自分の言葉で話してもらいたいと思っています。お互いに飾らずに、自分についてシェアし合うことを「はぐくむ」ではすごく大事にしています。
当時から僕がみんなに伝えてきたのは、「一隅を照らす存在を目指す」という話です。一つの隅を照らすと書きますが、これは隅ではなく自分のいるフィールドを照らす、ということです。自分がここだと思った分野で活躍して、その分野に関わる人達に喜んでもらう。誰か一人が全世界を明るくするよりも、僕ら一人ひとりが、自分がいるフィールドを明るくすることが重要だと思っています。その方が、より世界が輝くと思っていますし、そう出来る様に1人1人が自分のフィールドを見つけ、そこで活躍していって欲しいと願っています。
やはり「聴く」ということを大切にしています。人は自分の話をしっかり受け止めてもらえると「安心感」が醸成されますし、自分自身のことについて深く気づいていけるようになります。そして自分自身とか、その人が所属するコミュニティにおける安心感があるからこそ、自分の実現したい未来へ向けて一歩を踏み出してみる事ができるのです。また、僕らがスクール形式でやっている理由は「ひとりじゃない」ということを伝えるためでもあります。みんな分野は違うけど何かにチャレンジしている仲間なんだということを感じられれば、自分の道へむけてお互いに切磋琢磨できると思っているからです。
はい。そういう自分の居場所をファーストステップで醸成することをとても大事にしています。次のステップに、「じゃあどうする?」、「何がしたい?」、「何にチャレンジする?」、「今まで何を諦めてきたの?」、「どんなことを本当はやってみたくて、どんなことが無理だと思っているの?」という風に少しずつ自分の人生を棚卸ししながら、今まで難しいと思ったことや傷ついたこと、楽しかったことなどを見ていきます。すると自分のコア(軸)に気づき始めますし、自分の持っている才能に気づき始めるんです。
才能と言うと、やはり「特別」なものと感じている人が多いと思います。
そういう人には才能という言葉でなくても良くて、自分自身の「キャラクター」だと思って欲しいですね。くだけた言い方をすると。
キャラクターはその人にとって唯一無二なものだと思っています。
自分のキャラクターを使って人に喜ばれることができれば、人に感謝されるし、「ありのままの自分でいい」と思えると思います。
才能を発揮するとは、「自分のキャラクターそのままで生きること」だと思っています。でも、人のキャラクターは「優しい」とか一つではなく、いくつもの要素で構成されています。自分の多様なキャラクターを認識した上で、その一つ一つの活かし方を知っていくことが僕は才能を発揮することだと思っています。例えば、僕の場合なら「人の話を聴くこと」ということがキャラクターの一つなんですね。だから困っている人や悩んでいる人に寄り添って話を聴くことは全然苦痛ではない。「聴く」というナチュラルな自分のキャラクターがスキルとして磨かれて、お仕事につながることは嬉しいですね。
僕は学生一人ひとりにすごく可能性があると思っていて、その可能性を信じることが大事だと思っています。周囲からの反対があっても自分を信じて、本当にやりたいと思うことをしていってほしい。自分の夢見ている世界とか同じビジョンを持っている人達とどんどんつながってほしい。きっとどこかに似たような世界を夢見ている人がいて、そういう人達とつながれば不可能はないと思っています。皆さんと一緒に、未来に希望を抱き、生きていきたいと思っています。