挑戦し続ける人生
アレックス株式会社 / 辻野晃一郎
世界を日本化することですね。今まで日本の商品や考え方は、世界標準から外れた扱いをされてきました。しかし、その中には最先端のモノも多くあります。日本には「和」の文化があります。「和をもって尊しとなす」と日本では言いますよね。日本人は争いよりも話し合いで物事を解決するのが得意な国です。だから、世界を日本化していけば、世界中で起きている争いが減るかもしれない。生きていく上での価値観も変わるかもしれない。世界のためにも、日本の中に日本的なものを閉じ込めるのは勿体無いんです。だからこそ、世界を日本化していくということをやりたい。
それは色々なものがありますよね。日本はもともと技術力も高いし、工業製品で一度世界を制した国です。半導体は世界で日本が一番強かった。その半導体産業がいまや日本から壊滅してしまった。だけど、もともとはそういう科学立国、技術立国みたいなことができていた国で、これからも科学技術は常に大事なわけです。そこは改めて問い直していかなければいけないと思います。山中先生がノーベル賞を受賞したように、世界の人類を救う技術の原型が日本から生まれてきているわけです。こういった自らが生み出したすごいことを、もっと身内が応援しなきゃいけない。 僕が一つ大切だと思っているのは、日本の生活文化産業をグローバルビジネスとして育てていくことです。
ファッション、コンテンツ、食、伝統工芸品、そういうものはみんな零細で、ほとんどが国内消費で終わっています。お酒だって、ワイン以上の日本酒はいくらでもある。しかし、ワインは世界中で生産されて、世界中の人が飲むのに、日本酒はそういうことが全然ないですよね。世界に誇れる日本の物であるけど、世界に広まっていない。そこに21世紀の日本がやらなければならない課題が一つあると思います。日本から世界ブランドになっている生活文化圏のものというのは、ほとんどないです。みんな工業製品ですよね。だからそのあたりは新しい、未開拓の輸出産業の領域だと思います。 やることはいくらでもあります。もっと色々と考えて、全力でやったほうがいい。全力でやってないし、全力で生きている人が少ない。戦争中とか特殊な状況を考えれば、みんな必死で生きていたわけじゃないですか。食べるために。あるいは国を守るために。ああいう風に真剣に生きていないでしょ。だからそういうのを変えていかなければいけないんです。
冒険しようぜ。表面をなぞるのではなく、裏側、実態を見ていくところに意識を持ってもらいたい。本質を理解するために冒険することが大事です。学生の中にもアクティブな人はいくらでもいると思います。若い時というのは余計なしがらみが無いわけですよ。だから自分の持ち時間を最大限にアクティブに使う。大学4年間なんてすぐに終わってしまいます。就職したら2度とできないこともたくさんあります。何にでも顔を突っ込んでみる。面倒臭がらず、行ってみることが大事だと思います。行動すると必ず得るものがあるから。誰か新しい人と会うと、必ず得るものがある。だから行動することは大事ですよね。私も色々なことに呼ばれます。その中には、時々行きたくないものもあるし、面倒なものもある。でも、行ってみるといろんな刺激もあるし、そこで新しい出会いもある。来てよかったなっていつも思うわけですよ。 だからこそBe activeですよね。