挑戦し続ける人生
アレックス株式会社 / 辻野晃一郎
1957年福岡県生まれ。84年に慶応義塾大学大学院工学研究科を修了し、ソニーに入社。88年にカリフォルニア工科大学大学院電気工学科を修了。VAIO、デジタルTV、ホームビデオ、パーソナルオーディオ等のカンパニープレジデントを歴任した後、2006年3月にソニーを退社。翌年、グーグルに入社し、その後、グーグル日本法人代表取締役社長に就任。2010年4月にグーグルを退社し、アレックス株式会社を創業。現在、同社代表取締役社長兼CEOを務める。また、2011年6月よりKLab株式会社社外取締役。2012年4月より早稲田大学商学学術院客員教授。6月よりAOI Pro. 社外取締役。著書に、『グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた』(新潮社、2010年11月20日)。
Twitter: http://twitter.com/#!/ktsujino
Blog: Don’t worry, Be happy
人のアジェンダで生きるか、自分のアジェンダで生きるかの違いですね。自分のアジェンダで生きる決意が起業に繋がると思います。起業することは、全くまっさらな所に、自分のアイデア、エネルギーで、新しい価値を生み出していくことです。そういう意味で就職することとは全く違います。
当時は起業という選択肢が無かった。そんな中で、ソニーは起業家精神に充ち溢れた会社でした。私はそういうアントレプレナーシップに憧れて入社を決めました。また、当時ソニーは勢いが違いました。活き活きして若い会社だったと思います。それが自分の生き方に合うと思ったんですよね。そういう意味では潜在的に起業しようという想いはあったかもしれません。
そんなものが簡単に見つかるほど人生甘くないです。一生かけて自分のやりたい事とか、自分が何のために生まれてきたのか、それを探し求める旅が人生だと思います。誰しもがそういう自分の生きる道を常に探しながら、もがいていると思います。大事なのは、自分に何か使命がある、自分のやりたいものが何なのだろうっていうことを、追求することを諦めないことです。私も最初から何かこういうことがやりたいとか、クリアに分かっていたわけではありません。もがき苦しみながら、自分の道を作ってきました。でも、それは私の答えであり、学生や若い人はもっと冒険すれば良いと思います。
アクションは起こしているのかもしれないけど、そのアクションのスケールが小さい。もっと思い切ったことをやっていけばいいと思います。例えば、親の言うことと真逆のことをやってみる。自分の人生は、自分で決めていかなければいけません。親が反対し続けたとしても、自分がこうやるべきだと思ったら、自己責任で、自分の判断で決めるべきです。そういう時にヒヨって、最後は親のアドバイスに従うと、後で後悔したときに、自分の気持ちの持っていきようがないですよね。