信じた道を走り続ける
3keys / 森山 誉恵
学生団体として3keysがボランティアと施設をつなぐ仕組みを作れたら就職する予定でした。しかし活動を通して、さまざまな壁にぶつかり、その失敗から自分と向き合う機会が生まれ自分を見つめ直すことができました。
自分を成長させてくれた児童養護施設に恩返しをしたいという想いから、児童養護施設を本業にかかわる場にしたいと考え、就職を辞めました。
そうですね。初回の説明会から30人ほど集まっていただけました。それが徐々に増えていきました。しかし、今ではもともと児童養護施設への問題意識をもっている方がほとんど。今後はまだ児童養護施設について知らない人たちにアプローチし、まずは知ってもらう活動をしていきたいと考えています。
はい。3keysは施設の子供たちが学習遅れにより、いっそう自己否定感を強くしてしまうことを1番の問題だと考えています。自己否定感の強い子どもたち は学校に行っても評価される場が少ないです。更に自信をなくし、勉強の意味や目的がわからなくなり、努力しても追い付けないほど学習が遅れてしまいます。
そして意欲も自信も目標も無くなり、更に自己否定感が強くなってしまうのです。もとは子どもたちの責任以上に環境的な責任の方が大きいのに、あたかも子ど もたちが頭が悪くて、能力が低くてできていないかのようになっていて、かつ、子どもたちもそれによって自信をなくしているのが現状です。
3keysは「学習支援を通じて子供たちに自信、意欲をつけてもらいたい」という想いを軸に活動しています。その想いをもとに、主に取り組んでいるのは学習ボランティアの派遣です。学習ボランティアは簡単に言うと無料の家庭教師です。
児童養護施設の子供たちには学習が遅れていて学校や塾にはついていけなかったり、引きこもりや不登校期間が長く集団指導は苦手な子どもたちもいる為、3keysはマンツーマンの形式で学習指導をしています。
また、学習支援に加えて、教材やプログラム開発を進めています。将来的には教材等を通して一定の成果を上げられるようにしたいです。
キッカケ・気づき・希望の三つの「き」からはじまるキーワードが「3keys」の名称の由来です。学ぶ機会を通じて、子供たちが自分の可能性に気づき、自信や意欲、将来の希望に繋げていけたらいいなというおもいが込められています。
2つあります。 1つは、どのような環境にいる子供たちにも学ぶ機会が保障されることで、自分の可能性を感じて、前を向いて歩いて行けるような社会を作るという事です。
もう1つは、児童養護施設への正しい理解を深められていない方に対して、正しい理解を持っていただくことです。正しい理解をしていただいた上で、大人になり、子供が生きづらい社会を未然防止できるようになると思います。 子供が生きやすい仕組み作りができれば良いですね。
ありますね。子供に何かを伝えようとした時に、自分自身に自信がなく、ネガティブに考えてしまうと、 どうしても伝わりません。子供に伝える前に、自分自身が変わらないといけないと感じました。
そう考えたときに、自分の無力さや限界に直面することがたくさんありました。また私以外の初期メンバーが誰も居なくなった時は、本当に辛くて、リーダーのマネジメント力がないと人が付いてこないということも実感しました。
しかし、そのような辛い経験があったからこそ、人のきもちが少しずつですがわかるようになって、色々なことを考え直すことが出来たので、良い経験だったと思います。 今でも壁にぶつかることが多いので大変ですね(笑)