獣医から起業へ
株式会社DogHuggy / 長塚翔吾
僕の目指していることは「日本をどうぶつ先進国にする」ということです。例えば、ドイツでは犬と一緒に電車に乗れたり、レストランに一緒に入れたりと環境が整っています。そんなドイツに比べ、日本の動物の権利や生活環境はまだまだ低いです。人間が中心であったり、ペット中心過ぎるのも違うと思います。人間と動物のどちらかに傾くのではなく、どこかで、双方が自然に生きられるラインがあると思います。そういった人と動物が暮らしやすい社会にしたいです。
また目の前の動物だけではなく、その先を見る。つまり、単発的なことやその場凌ぎではなく、継続的かつ根本的に動物が虐げられているという問題を解決していくということを強く意識しています。
だから、僕のサービスを通して、飼い主さんに新たな選択肢を提供したり、動物を飼う上での知識を共有したりしています。その他に、自分たちの収益から動物福祉に関連するNPOへ寄付しています。これには二つ理由があります。一つは自分達ではカバーしきれない動物福祉の分野に寄付するという形で関わりたいからです。もう一つは、お客さんにとって自分が利用しているサービスのお金がどこかに寄付されていたとしたら、気になると思います。お客さんにNPO団体などを知ってもらえる機会になると思ってやっています。これも、僕が目指す動物福祉に貢献する教育をする活動の一環です。
僕の家の犬は、ペットホテルなどに預けると具合が悪くなってしまうことが多いです。だから、家族が旅行に行く時はいつも僕だけ家に残されます。その時、これは「犬と共生が上手くできていない」と思いました。自分が旅行に行けないのも不服に思いましたし、飼い犬を狭いケージの中に預けるのも嫌だったから、「この現状をもっと良くできるのではないか」と思ったのが原体験です。
この原体験を元に、現在では「犬を預けたい飼い主さんと犬好きのホストをマッチングする」というサービスを提供しています。その時に、飼い主さんに動物についての知識を共有することで、教育も広めることができる。なかなか、自ら動物について学ぼうという飼い主さんは少ないので、サービスの中に入れました。自分の経験で必要があると思ったことをサービスにしました。