世界を変えたいなら、まず自分を変えよう。
レッドフォックス株式会社 / 別所宏恭
起業家の数だけが増えても仕方がないと思います。社長は楽じゃないし、色々面倒があって大変ですよ。 バブルの時代、大きな会社がその子会社を沢山作りました。でもその後、その多くは潰れてしまったのです。 潰れた会社と潰れなかった会社の違いは何だと思いますか? それは、社長になりたい人が作った会社なのか、事業先行で結果として社長になった人が作った会社なのかということでした。
社長になりたいだけの人が作った会社は潰れ、「この事業をやるためには決裁権を持たないとスピードを出していけない」と、手段として社長を選んだ人が作った会社は存続していました。 起業することが目的になっていたら、それは必ず失敗すると思いますよ。 起業はあくまで事業を展開するための手段ですから。 これで世界を変えたい!と思う事業をやるために、自分がやらなくては仕方ないから社長をやるというのが起業の根本だと思います。
なぜ起業にリスクが伴うか。それは何も知らないままで始めるからです。 山を登るときに、ルートを知らずに頂上に着くことはできないでしょう? 毎年何人も山で遭難者が出ていますが、遭難の理由の大半は「準備不足」にあります。 実際に僕は、会社を潰しそうになったことがあります。それは、その時の僕に情報も戦略も知識も何もなかったからです。知識、情報、戦略がないまま始めるのを無謀と言います。気合い根性だけではどうにもなりません。 自分が如何に無謀で、準備不足のまま会社を経営していたかを実体験を持って学びました。
そして不安があるなら、そもそも起業してはいけません。 不安でも、会社を作るときは1人の方が良いです。何故みんな二人でやりたがるのでしょうか? 何も準備をしていない不安を誰かと組むことで和らげようとするくらいなら、最初から起業しなければいい。 本当にやりたい事業なら、1人で始めるのが自然だと思います。
事業はビジネスモデルのためにやるべきだ、と僕は考えます。 そして既に存在するビジネスモデルを使うのではなく、新しいモデルを作ることを強く意識する。 そこで差別化できないのであれば、既存の市場に対して営業力と組織力で差別化を図るしかない。 ビジネスモデルそのものを差別化できれば、新しい市場が生まれる。根本的な差別化ができるのです。 新しいビジネスモデルで新しい事業をやるために、起業という手段を取るべき。 僕は科学者なので、起業というものを論理的に考えた結果そういう結論に至りました。