つくる人を増やす
面白法人カヤック / 柳澤大輔
特に困難はなかったです。興味のないものはつくれませんので。
つくっているサービスを見てもらえれば分かると思いますが、つくっているものにも傾向があります。 例えば「アートメーター」というアマチュアの絵を販売するサイトは2005年にスタートしていますが、当時を振り返るとそれまでにはなかったものなので、それつくったことによって誰かの既得損益を邪魔して猛反対されるというサービスではないです。
カヤックが提供しているものは、基本的にはそういう「オリジナリティ」を重視しています。そこに困難というのはあまり感じることはありません。
「新しいもの」というのは、全く何もないところから出てくるものではなく、既存のものと既存のものの組み合わせで生まれることが多いです。
アートメーターにしても、Web上でアマチュアの絵を売るということはどこもやっていなかった。これがプロの画家に限定して作品をオンラインで売る、となってしまうと画廊が被害を受けますよね。カヤックが何かやっても誰も困らない、そういう類のものが多いです。
そうですね。そもそも僕は会社そのものが一つのアートだと思っています。アートの定義というのは、「新しいこと、もの」です。カヤックが面白法人として、今まで人がやったことがないことをやること、それがアート的であると考えています。
やはり、一見価値のないようなものに、価値をつけることですね。そこは、興味があります。
出てくるアイデアはいろいろなものがあって、玉石混合です。それをいかに早く出すか、スピードが大事だと思っています。 会社として出すもの全てクオリティが高いものを目指すとなると、時間をかけて出すものを絞っていくスタイルをとると思います。
しかし僕は、クオリティ云々よりも、アイデアをどんどん出していってどんどん失敗して、どんどん次のチャレンジをしていく方が良いと思っています。 その中で誰もが驚くような、「えーっ、そんなことやっちゃうの?」と思われるような、とにかく面白いことを今後もやり続けたいです。 そのためには自分が面白がらないと、人を面白がらせる事は難しいので、自分が楽しむことに関しては一番意識してやっています。
今だから語れる、というような失敗は無いと思います。 今まで、事業もたくさん失敗してきていますし、人に対しても、いろいろ失敗してきています。 経営もやはり、失敗の連続があって今があると思いますし。
それは、確実です。あくまで感覚値としてですが。