つくる人を増やす
面白法人カヤック / 柳澤大輔
必ずしも手を動かして何かをつくることだけが、「つくること」ではないと思います。 今の学生さんだったら、プログラミングで何かをつくったり、絵を書いたり、写真を撮ったりすることも、「つくること」です。 「つくる」の定義とは人それぞれ違います。自分から主体的に何かに取り組んでいれば、人それぞれ違って良いと思っています。
主体的にならなければ、何もつくれません。 会社も同じで、自分がこの会社をつくっていると思えば、やる気も出るでしょう。
いかに他のものと違うものをつくろうとしているか、そういう「オリジナリティ」を加えることを意識しているかどうかが重要です。
また自分なりのオリジナリティを人に語れるかどうかも重要です。自分で語れるということは、そこに重点を置いているということですからね。 しかし、意外にそういう人は少ないのが現状です。
例えば、学生のころ論文や課題を提出する機会がたくさんあると思いますが、その論文や課題一つとっても、「教授を唸らせるような自分なりの視点で書いてみよう」という気概がある人は少ないと思います。そういう意識はつくっているものに現れてくるんですよね。
その境界線は、環境によって違うんですよね。国や年代、立場によっても違います。そのようなあらゆる要素によって、境界線は常に変化していくものなんですね。 その中で、どう判断するのか、というのは流れを見るとでもいうか、感覚的な話です。こういうものがダメとかは言語化することは難しいので。
そうですね。 カヤックの場合、活動そのものは新しいものが多いので、シンプルに活動を伝えることのほうが重要なのかもしれません。 例えば、会社のTOPページのデザインが斬新であることも良いことだと思いますが、会社としてやっていることをオープンに伝える方が斬新であるということに状況が変わって来る場合もあります。様々な状況に合わせて、何が斬新であるかを常に考えて変えることが重要です。
つくる人には、人が出来るだけ賛成するものをつくろうというスタンスの人と、賛否両論出るものを最初からつくろうとしている人と2種類存在しますが、基本的に後者の方がヒットするという世界があるんですよね。
カヤックでは最初から賛否を狙うということはなくて、結果的に賛否両論出たな、ということがたまにあるだけです。否定の声が非常に多い場合は、さっさとやめます(笑) 賛否両論出たときは、否定の意見を参考にしたり、次に活かそうと考えます。
つくったものを世に出してみて、何の反応がなければ、ダメだったと判断します。フィードバックを受けて、それに応じて改良していくというのはヒットした時だけなんですね。 失敗というのはほとんどが「スルー」なんですよ。何も意見が出ないという状態です。
うーん…、特にないです(笑)
流石にそれはまずいですよね。 でも、実際ないんです、学生だからどうとか。 1個あるとすれば、僕の経験からすれば、周りの環境の問題を解決しておいた方が良いと思います。 親や友人、先生との関係など、今の環境になにかしらの問題があったら、気になることがあれば、社会人なった時に新しい環境でも同じようなことが起きます。 そういうことが社会人になって自分を愛せるかどうかと関係があると感じますね。