「仕事=リアルな“お題”解決」
freee株式会社 /佐々木 大輔
僕は走りながら決めます。実際にうちの会社の価値基準にも「アウトプット思考」というものがあって、アウトプットしながら、そのアウトプットを見つつ考える姿勢を大切にしています。学生時代はただ求められている期待値よりも圧倒的に高いアウトプットを出すようにしていました。ただ、別にそれは意識してやっていたわけではなくて、結果としてそうなっているケースが多かったです。
違います。単純に、「これは達成する」って決めたことだけは絶対に達成するように頑張っていただけなんです。気づいたら、意外と世の中みんな「やりきる」って言った割にやってないケースがほとんどなんです。例えば、僕の場合インターンの応募要件に「商品のマーケティングプランの企画書作成」があったんです。そこで僕は応募先がマーケティング会社ということもあって、実際に駅に行って100人から取ったアンケートのデータを分析した結果から企画書を作りました。面接でそれを提出すると「こんなことやってきた奴はいない」って驚かれるんですけど、でも別に大した話じゃないじゃないですよね?その内容よりも実際に駅に行ってアンケートをしたっていう事実の方が大事なんです。思いついたことを全力でやるのか、やらないのか。単純にその差だと思います。達成しようと決めた事に関しては、横綱相撲できるくらいのアウトプットを出すことを自然とやっていました。
そのかわり、自分の全く興味ないところはとことん手抜きをしていました(笑)特に意識してやっていたわけでは全くなかったのですが、メリハリのある生き方をしていましたね。すごく怠け者だったので、やるって決めたことだけはしっかりやって、その他でどれだけ楽ができるかをある意味一生懸命考えていたのかもしれないです。
判断基準は「お題」。いいお題が身近にあるとそれを解決するために勝手に行動し始められるんです。ただ同じお題が続くとあまり成長していない気がしていました。「どれだけ自分が成長してるか」を軸にして、成長していないなと感じた時に別のことに取り組んでいましたね。
簿記の専門知識のない人でも経理業務ができる全自動のクラウド会計ソフト freee を開発、運営しています。大きく3つの特徴があって、1,従来のインストール型からクラウドを用いたインターネット上での管理によって様々なデバイスから使用が可能。2,簿記の知識がない人でも簡単に使える。3,銀行やクレジットカードのウェブの明細を自動的に取得し、会計帳簿に自動で作成する機能です。
googleで中小企業向けのマーケティングをしている中で世界的に見て日本が起業しづらい環境だと気がついたんです。それは中小企業向けのテクノロジーが「ない」のかもしくはただ単に「使わない」だけなのか気になって調べてみると、そもそも中小企業向けのソフトウェアがすごく遅れていて、この分野はイノベーションのしがいがあると思いました。それに、このサービスで面倒な経理が簡単になると誰でも気軽にアイディアだけあれば独立できる世の中を作っていけるんじゃないかと思ったんです。だから自分が持った問題意識の解決手段としてこの会計ソフトを始めました。