中途半端でもいいから、まずは始めよう
株式会社Lang-8 代表取締役 / 喜洋洋
起業するときは、一番楽しいですし、まだサービスも開始していなかったので、大変なことはなかったですね。わくわく感しかありませんでした。
一つあったとすれば、今でこそ、特に東京だと起業サークルがあったり、起業している先輩がいたり、あるいはこういったサイトでインタビュー記事を見たりして、起業に関する情報を得ることができると思います。
しかし、当時関西と関東では情報格差が激しくて、関西にいたので起業に関する情報が入ってこなかったのです。そのときに、変なおじさんが起業したい学生を騙すというのがありまして、騙されそうになったという経験があります。
当時僕はまだ起業するかどうか迷っていて、彼のほうは楽観的だったので、背中を押してくれたことです。「インターンなどをしてからのほうがいいのではないか」「1年就職してからのほうがいいのではないか」と思っていたときに、起業しようと言ってくれたのがよかったです。
まずは、年齢が若いので、無理ができるということです。お金がなくても大丈夫ですし、徹夜もできますし、仮に2年やって失敗したとしても、やり直しがききます。また、若いといろいろな人に応援してもらえます。それから、固定観念がないので、斬新な発想につながることがあります。
社会人起業のメリットになってしまうのですが、学歴と同じように社歴が使えることがあると感じています。例えば極端な話、Googleの元社員が起業するとなると、注目されたり、資金を集めやすかったりするでしょう。また、もし自分が起業する分野と全く同じ分野で就職すれば、仕事の進め方や組織での開発方法を学べます。
しかし、全然関係ない業界に就職してから起業しようというのはあまり意味のないことだと思います。就職してから起業しても、ほぼ0から勉強することになるので、そんなに変わりません。
例えばソーシャルゲームを作る会社にいて、自分もソーシャルゲームを作る会社を起業するなら、仕事のやり方は分かっているのでプラスになりますが、経営のやり方は自分で勉強しないとダメなので、あまり関係ありません。
そうですね。たぶん就職していたら、辞める勇気がなかったと思うので、学生のうちに起業できてよかったですね。ただ、「開発などをもっと学んでから起業したら楽だったかもしれない」とは感じました。
起業に対する不安もなかったですね。京大までいってもったいないというのも端から見るとあるとは思いますが、逆に、就職はいつでもできるという自信があったので、就職に対して価値を感じませんでした。