どうしても20代で起業したかった
株式会社マーケティングアプリケーションズ 代表取締役 / 萩野郁夫
この会社はウェブ制作事業を行っている会社で、当時は新しくウェブサイトを作りたいという需要も多く、急拡大していました。しかし、働いているうちにだんだんと「もっと他のことにチャレンジしたい」「自分で事業を創ってみたい」と思うようになってきて。1年位でウェブ制作をマスターした後、これまでとは違う事業ができる会社、自分で事業を創れる環境がある会社に行くために転職活動を始めました。その時に知ったのが、今の会社の事業の核となる「インターネットリサーチ」です。
転職活動中、「早く事業を立ち上げたい」という焦りが、どんどん募っていきました。いっそのことメタフェイズで事業を立ち上げてしまおうと考え、社長に「この会社を儲けさせるために新しいことをやらせてくれ!」と直接掛け合い、新たな事業部を立ち上げました。今思えば無茶苦茶なことを言っていたと思いますが、新事業を任せてくれた社長には今でも感謝しています。
直感とタイミングというのが正直なところです。まあ、今考えたら無謀でしたけどね(笑)。ネットリサーチ事業を始めたのは我々が最後発と言えるくらいのタイミングでしたし。でもとにかく僕は会社を大きくしたくて、自分自身も「何かデカイことをやりたい」という一心で、この事業に賭ける気持ちで事業を始めました。
ただ、後付で考えてみると、事業を始めるハードルが低いわりに、システムを強みにしている競合がいないという業界構造があり、当社は当初からシステムに目を付けていたことでシステム作りに強みを持つことができて、それが競合との差別化と新規事業者に対しての参入障壁になったと思いますね。
仲間を集めるのには相当苦労をしました。とにかく色んなところに頼み込んで人を集めようとしたんですが、なかなか上手くいかなくて。なので、立ち上げの頃はほとんどのことを自分でやっていましたね。この経験から言えるのは、「起業する時は、絶対に優秀なやつを捕まえて一緒に立ち上げをすべきだ」ということです。起業する時にそういう奴がいないとどうしても立ち上げに時間がかかってしまい、相当苦労します。だから、起業をするのであれば、とにかくNo.2になるような奴を捕まえてくることをオススメしますね。
自分の中に強いコンプレックスがあったからだと思います。僕は昔から「自分には特別な才能も何もない」という思いを持ちながら過ごしていて、そのことに強いコンプレックスを感じていました。そんな人生を生きるのが嫌で、とにかく何かデカイことをしたいと思っていた。その「デカイこと」というのが、自分にとっては「起業」だったんです。