感覚値を上げよ!
シナプス株式会社代表取締役 / 田村健太郎
学生時代はビジネスコンテストを運営する団体に所属しており、周りの先輩方も起業している方が多かったので、僕にとって起業は当たり前の事でした。そんな折、「一緒に起業しよう」と誘ってくれる方がいたので、起業しました。
ベンチャー企業で短期間のインターンをしていました。当時、その会社はちょうど上場した直後ぐらいですごく忙しかったので、とにかくがむしゃらに働いていました。組織のあり方や代表がどういったビジョンを出していくのかは勉強になりましたが、そのことを噛み締めたのは最近になってからですね。
会社を2007年に立ち上げ、1年半ほど色々な仕事をしてるうちに、ある程度サービスも固まってきて、資金調達をしようとベンチャーキャピタル周りをしていました。しかし、その時期にリーマンショックが発生していたため、ベンチャーキャピタルさんは一斉にお金を出さなくなっており、僕らとしては二進も三進もいかなくなったことがあります。その時は結果的に、共同で創業をしていた代表が辞めてしまったこともあり、苦しい時期でしたね。それが1度目に苦労したことです。
その後ひとりになり、改めてベンチャーキャピタリストさんから出資を受けて、事業を始めることにしました。受託開発の仕事をしながらキャッシュを回しつつ、システム開発のお仕事も受注していましたが、3ヶ月ほどの比較的長い案件を終えて納品した直後に、取引先の企業が潰れ数百万円が回収できなくなりました。そこでキャッシュアウトして、メンバーにも全員辞めてもらったことが2度目の苦労したことですね。
うちのサービスで毎月数十万単位で稼いでいる方もいて、僕らがサービスを停止するとその方の生活にも大きな影響が出てくるため、もともと止めるという選択肢はありませんでした。
もう一つは、この仕組み自体がうまくいかなかったわけではなかったので、このまま続けていくことで「僕らが理想とする世界が実現する」という想いがありました。このモデル自体に価値があると信じていたことが大きいです。