起業家インタビューのthe Entrepreneur(アントレプレナー)インターンの大学生が起業家へ取材！

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2015.06.29

「諦めること」を諦める

株式会社リッチメディア代表取締役 / 坂本幸蔵

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【「失敗したかどうか」ではなく、「失敗した後、どうするか」】

経営者としての「やりがい」を教えてください。

　私がやりがいを感じるのは、リッチメディアのメンバーがそれぞれ主体性を持って働いてくれることですね。新卒が入る時期はそのような士気が特に高いので、非常に嬉しく思います。

逆に、会社の経営で苦労されたことは何でしょうか。

　弊社は今月で設立5周年を迎えますが、この5年間で、失敗のない年はありませんでした。「人」を大切にしているとは言え、部門間の意思疎通がうまくいかずに辞めていくメンバーもいました。私にとって一番残念に思うのは、メンバー間のコミュニケーションに隔たりができ、お互いの間にすれ違いが生まれてしまう時です。
　よく、周りの方から「リッチメディアはいつも順風満帆ですね」と言われることがありますが、そんなことは無いんですよ。

坂本さんのお話を伺っていると、本当に「人」を大切にされている社風なのだと感じます。

　私は、会社の継続において重要なのは「人」しかないと思っています。一時的に素晴らしいサービスが作れたとしても、働いている人の繋がりがしっかりしていなければ、その質を持続することはできません。
　インターネットの普及によって、社会やそこで生み出されるサービスは急速に変化してきています。しかし、どんなに市場やサービスが変化したとしても、それを生み出す組織や文化の大切さは、変わらないと思うのです。逆に、組織や文化を大切にすれば、どんなに事業が変化しても生き残ることができます。だから私は、「何をやるか」ではなく「誰とやるか」を大切にしています。

多くの学生は、「自分のやりたいこと」が定まってない人が多いと思います。そういう人は、どのように自分の目標を見つければいいと思いますか？

　簡単です。「ワクワクすること」をやれば良いのです。何かに対して心が動いたら、それをまずやってみれば良いと思います。やってみて、「何か違うな」と思えば、また方向転換すれば良いのです。
　多くの学生さんは、「こうしなければいけない」という自己暗示をかけすぎたり、失敗した時のことを考えすぎたりしているのではないかと思います。人間は、「失敗したかどうか」を見ているのではなく、「失敗した後、どうするか」を見ているのです。だから、失敗を怖がらずに、絶えずチャレンジすることが大事です。

坂本さんはどんな人と一緒に働きたいですか？

　夢や想いを持っていて、物事を諦めない人ですね。「リッチメディアを通してこんなことを実現したい！」という大きな夢があり、何事に対しても諦めずに挑戦し続ける人は、非常に魅力的です。

最後に、起業を目指す学生にメッセージをお願いします。

　私は、起業することは素晴らしいことだと思いますし、日本が起業しやすい環境に向かっているのはとても良いことだと思います。ただ、皆さんに言いたいのは、「市場に踊らされるな」ということです。「資金調達がしやすいから」「まわりがやっているから」という軸を元にして起業するのではなく、「自分にとって本当にやりたいこと」を考えてから起業しなければ、うまくいきません。だから、しっかりと「自分が社会で何をしたいか」を見極め、何事に対しても諦めない心を持って頑張って欲しいと思います。