人を巻き込む力
株式会社エストコーポレーション 代表取締役 / 清水史浩
はい。起業する時って、簿記や営業力、プログラム、資料作成などの100個くらいの要素が必要になるのですが、それを一人で全てやろうとすると、うまく経営をすることはできません。そうではなくて、「スキルを持つ人をいかに巻き込むか」が大事なのです。だから私は、多種多様な人とコミュニケーションできるように、様々な経験を積むことに力を入れました。
人を巻き込む方法を知るため、国内外で活躍する経営者が著された本を読みあさりました。そしてそこに書いてあった言葉や学んだ気づきを、ノートに箇条書きでまとめました。例えば、「自分の話だけするのではなく、相手の話をしっかり聞く」とか、「”すみません”を使わずに”ありがとう”を使う」とか。そして、そのノートを移動時間に見て実践しました。
このように、本に書いてあることを紙に書き、常日頃から見直すことはとても重要です。それによって、本に書かれたことを意識して生活することができるのです。
アイディアを生み出すために意識していることは3つあります。1つ目は、身の回りの人が困っていること、悩んでいることが何か、気にかけることです。それを解決することができるアイディアが生まれれば、それは正にニーズに答えることのできるアイディアとなるからです。
2つ目は、「コップはなんで円柱なのか」「名刺はなんでこのサイズなのか」と、常日頃からいろんなことに疑問を持つこと。当たり前に思っていることに対して疑問を持つことで、新しい発想が生まれることがあります。
そして、3つ目は「ミックス法」です。ミックス法とは、「既存のアイディアを組み合わせ、新しいモノを生み出す」方法です。例えば、ヘルシアコーヒーは健康とコーヒーを組み合わせたものですし、アップルウォッチは時計とiPhoneを組み合わせたものですよね。このように、既存のものを組み合わせるだけで、新しいものを生み出すことが可能なのです。