「本質」を追うグロースハッカー
株式会社Project L.C. 代表取締役社長 / 田内 広平
私のチームにはたくさんの小チームが所属しているのですが、伸びるチームと伸びないチームがあったのです。小チームのリーダーがどのような対応をすれば組織が良くなるのかなど、自然と組織論に強い関心を抱くようになっていました。
どうすれば組織が良くなり、もしくは壊れるのか、組織の属性分岐についてもっと知る必要があると思い、ネットゲーム内でとにかくヒアリングを行なっていたのですが、ある時「この属性分岐の考え方は現実世界でも同じように通用するのではないか」と考えるようになったのです。
それからというもの、大学の図書館で組織の属性分岐の参考になりそうな本は片っ端から読み込みました。当時はとにかくネットゲームにハマっていたので、現実世界で勉強したことをネットゲーム内で活かすという発想で、とにかく大学の図書館に通い始めるようになりました。図書館内にあった、組織論、コミュニティ論といったジャンルの本は最終的に全て読み尽くしました。 そして学んだことをネットゲーム内で実践し、どれくらい効果が出るかを試していました。
その後単位がヤバくなり、自然とネットゲームからは離れていくようになったのですが、次第に今度はリアルで実際に試したいと思うようになりました。
そして実際にネットゲームで試して確認できたデータを、同じようにリアルでも試してみると、8割程は適合したのです。 そこで分かったことは、「仮想現実と3次元はほとんど一緒」だということでした。
今振り返ってみると、仮想現実を遊び尽くして、現実世界でも実践してデータを取ることを楽しんでいたのが私の大学生活でしたね。
学生の内に起業しておけば良かったなと思いますね。「ネットゲームするくらいなら起業しておけば良かった」と今なら思います。(笑)
あとは、とりあえず海外にも行っておきたかったです。特にミャンマーなど、金融法が定まっていない国に行きたいですね。
今は金融系のサービスに非常に大きなチャンスがあると考えています。もし学生時代からやり直せるなら、とりあえずエンジニアの勉強をして、ミャンマーへ行き、金融サービスを始めてみたいですね。
今アジア圏では、安定していない自国通貨の代わりとして、「エムペサ」というサービスが流行っています。エムペサは銀行みたいな存在だと考えてもらえればイメージしてもらえれば良いと思います。エムペサの支店に現金を預けると、SMSから専用のコードが送られてきます。そしてそのコードを知っている人は、現金を引き出すことができるようになるのです。
こういった仕組みを使った金融サービスが今非常に話題となっていますから、私もそういったサービスを実現できるエンジニアのスキルを学生時代から身につけておけば、今よりも更にビジネスの幅が広がったと感じています。
実際問題、私自身英語が話せないため、海外へ行けないボトルネックとなっているのを感じています。
今の状態で私が学生時代に戻れるなら「話せる英語を身につけて、プログラミングを勉強して海外で起業」したいですね。
僕なら最初はアプリ系よりウェブ系の言語を勉強しますね。
アプリ系の言語に多いObjective-CやJAVAから勉強を始めてももちろん良いとは思うのですが、基本的にアプリのプラットフォームとなるのは「App store」や「Google store」といったアプリサイトのみになります。そのため、ネイティブアプリのビジネスからスタートすると、基本的には広告を打ってPRするくらいしか宣伝方法が無いのです。これだと完全に予算勝負になってしまいます。
そのため、将来スタートアップでビジネスをするためにプログラミング言語を学びたいと考えるのであれば、私なら検索エンジンのヒッティングで勝負できる、つまりお金や予算とは別の部分で勝負できるウェブ系の言語から勉強をしますね。
例えば、エムペサのサービスはSMSのショートメッセージを使うだけでお金のやり取りを実現していますが、システムとしてやっていることはデータベースを組んで、登録されているデータの行き来を記録するだけです。これはPHPとMySQLだけでほぼ作れるシステムなのです。
今からエムペサと全く同じビジネスを作っても参入は厳しいでしょうが、自国通貨が安定していない国で、エムペサのような金融サービスも導入されていない国は未だあります。そういった国に、似たようなサービスを展開できれば大きなビジネスチャンスを生み出すことが可能になると考えています。
私がグロースハックを主幹事業としている個人的な理由は、「本質」が欲しかったからです。「物事が成長するための本質」を探りたいと思っていたんです。
これはほとんど個人的な話になってしまいますが、私は死ぬまでに「世界一の賢者」になっていたいのです。そして私が世界一の賢者になったら、世界中の人が賢者レベルの話ができるような世の中を作りたいのです。
しかし、その実現のためには8,000兆円ほど必要になると考えています。
8,000兆円を手に入れるためには、金融系も含めて全てのインフラに関わる必要があると考えています。このためには「成功の方程式」のようなモノが必要になるのですが、グロースハックは成功の方程式を得るためにはとても良い事業となっています。
早ければ今年中にでも小規模な会社を買収していき、更なる成功の方程式の収集を行なうための実践の場を自分の手元に用意していきたいと考えています。そしてどんどん事業の幅を広げていき、あらゆるジャンルの事業で大きな収益を上げていけるようになりたいですね。
例えば今一番欲しいと考えている会社は水道管の工事会社で、インフラ系にどんどん足を踏み入れて行きたいです。後は、弊社では以前から漫画の買取メディアを展開しているのですが、実際に「漫画の買取業者自体になってみるのはどうか」などを考えています。
このように弊社の強みであるネットを使って、「ネット×リアル」を他にもどんどん進めていきます。「リアルな事業を持ち、ネットで関連化させて事業や集客を効率化することで収益をアップする」という方法をひたすら繰り返して事業規模を拡大していきたいですね。
起業したい人は今すぐ起業しましょう。起業するかどうかに迷うのは、単なる時間の無駄になります。「やりたい」と思うならやってみれば良いのです。
とはいえ、どうしても起業に不安を感じてしまう人もいるかと思いますので、まずは「人と会って話してみる機会を多く作る」ことをお勧めします。
起業について本気で誰かと話してみるのはとても有効です。話し相手は大学生なら教授でも先輩でも良いと思います。 話す機会を増やすことで、話の内容の密度は濃くなっていくものです。最初はロジックすら成り立たないような事業内容しか考えつかなかったとしても、何度も人に話していくうちに、考えがどんどんブラッシュアップされていきます。逆に何事も人に話さないような人は、自分よがりな密度の低い考えのままになりがちですから、事業を始めようにも始め方すらよく分からずに、結局何もできずに終わってしまうのです。
まずは、起業について誰かと話してみましょう。
本記事の作成者:佐賀 智之
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