ユーザーの方しか見ない
Retty株式会社 / 武田和也
そうですね。ユーザーの方とお会いしたときが一番やりがいを感じます。色々なイベントに参加するのですが「Retty大好きです」なんて言われたりすると、めちゃくちゃ嬉しいですね。こればっかりは本当に嬉しい。サービスを利用していただけることももちろん嬉しいのですが、サービスを利用してその人の生活がより豊かになったということが知れたらサービスマンとして更に嬉しいです。
Rettyとはシンプルに言うと行ったお店、行きたいお店を共有するソーシャルグルメサイトです。使い方には大きく3つあります。
1つ目は、twitterやfacebookを使ってログインをし、おすすめのお店を投稿することです。
2つ目は、自分と共感できる人をフォローすることです。 “飲食”という大きな範囲で見れば共感できる人って山ほどいると思うんですよ。例えば、僕が最近新宿に引っ越してきたとしたら、どの飲食店がいいのかわからないという状況に陥ります。そんな時にRettyを利用すれば長年新宿に住んでいて、同じくらいの年齢で同じくらいの価格帯のお店に通っている方を見つけることができます。見つけたらフォローしてその人がオススメしているお店を参考にし、一気に新宿のお店事情を知ることができます。
3つ目は、単純に行きたいお店リストを作ることです。これをすることで、「行きたいお店を忘れてしまう」という問題を解決します。日常会話でオススメのお店を紹介されたことありますよね?「なんていう店名でどこにあって価格帯はどれくらいで」って全然覚えられないですよね。Rettyは行きたいお店が単純にログ化できますのでそれを見れば一目瞭然なわけです。
お店の人とユーザーを繋げるプラットホームです。Rettyの強みは未来にフォーカスしたデータを可視化できるというところにあります。どういうことかと言いますと、現代の社会では過去のデータ、リアルタイムのデータってあふれるほど存在するんですよね。しかしRettyには「行きたいお店リスト」のように未来にフォーカスしたデータがあるんですよ。例えば、僕が将来行きたいお店の店員さんが「僕が行きたがっている」ということを認識できれば、かなり精度の高いマッチングを生むことができます。その上、店側から「特別にクーポン与えますよ」なんてアプローチが来たらさらにマッチングの精度が高くなりますよね。
このようにお店とユーザーを繋ぐプラットホームになることがRettyの目指す姿です。
いや、最初はそんな具体的なものではなかったです。創業時にこのサービスを作ろうと思ったときは、技術力もお金も何もない状態でした。本当に一冊本を買ってきて、これを見ながら作る!という感じでした(笑)やり方もわからない、人もいない、そんな状況でしたが何故か「この分野で必ず№1になる!」ということは決めていました。今振り返ってみると、きっとそういう“根拠なき自信”があったのが良かったのだと思います。
大切なことはやっぱり“ブレないこと”ですね。その仕事に120%くらい頑張れるのなら何かにつまずいたとき、何が原因だったか瞬時にわかるし、トライ&エラーをどれだけでも繰り返しても苦じゃないから強いですよ。
魅力は自分たちが作り出した何かが人々に使ってもらえているということを肌で感じることができることですね。
大事なこと起業が全てだと思わないことです。もし、起業するのであれば自分が本当にやりたいことをやってください。会社を立ち上げるということは人を巻き込みます。中途半端なトップと付き合うわされるほど無駄なことはありません。「何のために働くのか」「何のために日本にいるのか」という問いに対して明確な答えがあれば、あなたが進むべき方向が起業なのか、そうでないのかがわかります。学生時代は是非それを探してください。