『サイバーエージェント子会社社長の告白』
【第21弾】
CA Wise 堂前社長
「 若くして成功したいなら“リスク・リターンのバランス”に敏感であれ!」
『サイバーエージェントのグループ会社の社長インタビュー連載企画:第21弾』
株式会社CA Wise 堂前 紀郎
2010年9月に開催された、サイバーエージェントの意思決定の場「あした会議」で、「こういう事業の会社をやります」という提案を私がして、その場で藤田社長から回答をもらい、2010年の10月に創業しました。提案から創業まで1ヶ月弱でした。
みなさんに一つ伝えたいのは、みなさんの多くがイメージしているように、
「入社してずっと成果を出して、活躍してきた人ばかりが会社の社長になる」というわけではないということです。
少しずつ上り詰めてなる人もいれば、ある日突然そうなる人もいます。
ですから、頑張って毎日を一生懸命生きていくのは、もちろん大事なことですが、
そのレールから外れたからといって、もう何もチャンスはない、未来はない、社長にもなれない、ということは1ミリもありません。
私自身、レールから外れてしかいないですし、そういう人にもチャンスはある。
ただ、社長になった人の共通点として言えることは、「やりたい!」ということを発信しているということです。
私が社長になれたのも、自分で「やりたい!」と声に出して言ったからです。
やりたいと思うなら、口に出して発信していくことが大切だと思います。
経営の意思決定は「リスク・リターンのバランス」だと思っています。
結局、それが将来プラスになるか、マイナスになるかを期待値で判断します。
「リスク・リターンのバランスをどこで取るか」という話です。
大きなリターンがなくても、リスクが小さいなら実行することもあります。
そして一番重要なことは、本人が本気でやりたいかどうかということです。
やる気がないことが最大のリスクだと思います。
逆に、本気でやりたいという気持ちがあれば、その時点で、最大のリスクは取り除かれているわけですし、やりたいことに対しては馬力がでるので、そのほかのリスクが少なければ、できる限り実行したいと思っています。
経営においても、人生においても大切にしていることは、
世の中、何事も「リスク・リターンのバランス」だということです。
何かを成し遂げたいと思うのであれば、
「リスク・リターンのバランス」に最も敏感であり、これをハンズオンできる技量を身につけることです。
例えば、ブログやTwitterの炎上もリスク・リターンのバランスだと思っています。
世の中からバッシングを受け、その後も自身の発信に悪影響を与えるというリスクもありますが、
それよって得られる、拡散され、世の中に広がり、認知度が上がるというリターンもあります。
一方で、「反対意見が怖いから」と言って発信をしなければ、知られることすらありません。
知られなければ、何の価値も出ないが、果たしてそれでいいのか?
発信しなければ、誰にも気付かれないままということです。
“大きなリターン”を求めて、多くの人に拡散されるように発信しようとすると、 反対の意見もでてくるので“リスクも大きく”なります。
SNSでの発信一つとっても、どのようなバランスで発信するかが大切です。
全て、「リスク・リターンのバランス」だと思います。
自分でリスク・リターンをハンズオンすることです。自分の行動に責任を持つことと同様ですかね。