見るだけのサイトと買うだけのサイトの融合
株式会社感動大陸 / 早川 賢
やはり国の広さには助けられていますね。人も多いから、ビジネスで行く人も多い。日本と中国の往来の絶対的な人数が多いので、 そこには助けられていますね。こういう事業を個人でやっている人は、どこか一つの国に特化していると思うんですけど中国ほど多くトラフィックを稼げるところはなかなかないんじゃないですかね。
正直に言うと、自分自身としては、現状に満足できていないのが現実です。
私はもともと、旅行ガイドブックと旅行商品の販売を1つのWebサイトで 実現させたいと思い、『感動大陸』のサイトを立ち上げました。
情報としての都市や観光地の情報、それと商品としてのツアーや航空券がWebサイトの中で相互補完するような形で、『ただ見るだけのサイト』と『ただ買うだけのサイト』を融合させることはできないかと。
しかしこれは非常に難しいですね。現状『感動大陸』の中国観光地の情報量は、中国側の情報ソースをもとに日本語に編集し、 更に日本の既存のガイドブックの情報を上乗せしてあるので、情報量は文句なしの日本一です。
しかしこのコンテンツは単独では利益をもたらしません。 有用なコンテンツではあるのですが、1日の仕事のほとんどを、旅行業という業務自体に取られてしまう ので、同時進行で利益を生まないコンテンツを充実させていくことは、小さな会社にとっては大きい負担です。 なので、私が最初に思い描いていたものまでは到達していないので、現状に満足はしていません。しかし、ここで差別化はできてはいると思います。実際にこの情報量で『感動大陸』を覚えてくださるお客様もいらっしゃいますので。
それから、これは売りとして押していきたいことではないんですけれども、例えば航空券一枚買う時にでも、大手の社員の中の1人に対応してもらうのと、社長自身に対応してもらうのでは違いますよね。中国への理解度などもそうですし、責任を持った人が対応しているのと契約社員が対応しているのとでは違うんじゃないでしょうか。あと、感動大陸では基本的に私が対応するので、毎回同じ人に対応される安心感もあると思います。今の会社の規模でいえば通信販売なので顔は見えないですけど、半年後も自分を覚えてくれている、そういう安心感はあると思います。
だからリピーターの方は結構います。大手だと、例えば一回そこで航空券を買っても、次に行くときはまた違う人に最初から対応してもらわなければいけない。感動大陸の場合は手続きを減らすことができますからね。1回来てくれたお客様だったらたとえば『○○です、次は何日から何日でお願いします』なんていうのもできますから。手間を減らすことはできると思います。
ただ、いつまでも社長がこういう業務をしていては会社としての成長は滞ってしまいます。なのでこれからは、今私が持っている知識や経験を全社員で共有することを一つの目標としていきます。