ゴミから始まる地域社会
NPOサプライズ / 飯倉清太
当時僕は、個人的にブログをやっていたんですが、2008年のお正月ふと店の近くを見たら、空き缶があちらこちらに落ちていたんです。それを携帯で写真にとって、ブログに投稿したんです。評論家の如く「正月早々からゴミを捨てる人がいるんですね」と書いたら、「そんなこと言っていないで、お前が拾え」とか、「何他人事みたいに言っているの?」とコメントが入ってきました。正直焦りましたね「僕が拾うのか・・・」って。しかし拾わざる終えないと覚悟して、ゴミ拾いを始めたんですよ。
拾い始めてから、ひとつ思った事があったんです。それは何十年も車で通っていた道を歩いてみようって。普段の自分の「スピード」を変えた事で見えて来た事はもの凄く大きくて、車に乗っていては絶対に見えなかったゴミがたくさん落ちている事に気がついたんです。 観光に携わる者として、ゴミをちゃんと片付けることが「おもてなし」の心だと思ったんです。しかし一人では中々片付かない、そこで近隣施設の若者と相談し定期的に清掃をしようと計画をしました。 当時は6人が集まったのですが、山の中で地味に清掃していてもと思い、ネットで拡散してみたらすごく広まったんです。この時「清掃」というモノは発信の仕方で新しい事が出来るのではないかと考えて、活動を継続する為に「NPO」を設立したんです。
活動当初、清掃活動をした時に出るゴミは、通常であれば行政等に処理して下さいという話になるんですね。でも、それを自分達で300円ずつ割り勘で処理することにしました。ゴミを拾い尚かつお金払っていたということです。 これには色々な理由があります、その中でも「信用」というモノが1番の理由ですね。 というのも清掃活動を自分たちが始めたとしても、それは自分たちが勝手に始めた事で行政にもしゴミを持って行ったとしても「どこの」「だれか」わからないんですね。まして実績もないし・・ ならば10ヶ月くらい 300円×10回分 3000円くらい投資してみようと話をしてみたんです。 結果としては行政の方からお電話を頂き市の方で処理をしてくれるという事になりました。結果としては8ヶ月でこの「信用」を得る事が出来たことになりますね。
原点は、アイスクリームですね。あの時に、苦労していたからこそ、考えるようになりました。そこの勘というか、企画書を作る事もなく、ロジックも立てる事なく、出来るようになりましたね。
そもそも、人の言うことを聞くのがあまり得意ではなかったというか、跳ねっ返りだったんですね(笑)。若さだったのでしょうが、自分が納得出来ない事をするのは嫌だなと考えていて、そうなると選択が「起業」しかなかったんです