ゴミから始まる地域社会
NPOサプライズ / 飯倉清太
僕が伊豆へ来た当時は、本当に多くの観光客の方に訪れて頂いていました。しかし1997年頃からでしょうか、すこしずつ伊豆が元気じゃなくなっていったんです。 インターネットが普及した時に、危機感を感じました。20年前位は、メディアがテレビ、新聞、雑誌しか無くて、情報というのはある程度一方通行だったんです。しかし、ネットの登場で、他の地域の良さがそれぞれに発信出来る時代に突入すると、今までの情報ツールしか考えていなかった伊豆は自然とダウンしていったんです。僕自身も、アイデアは持っていたものの実行に移す事が全く出来なかったし。スピードにはある程度ついて行ったと思っていたんですが机上の空論者の枠を抜けきれなかったんです それが「ゴミ」を拾い始めたことでどうやって「表現」をしたらよいかを見つけたんです。 表現をするということ=伊豆の活性化 と自然となっていったんです。
色々な事がありますが、「ゴミ拾い」をブラディングすると一体どうなるのかを試してみたいですね。ゴミから始まる地域戦略とでも言いましょうか、よく「鳥居を立てたらゴミが減った」とか「もっとゴミを捨てられないように対策を」と言われますが、それってその場所に捨てられなくなるだけで、きっと他の場所にすてられるだけなのだと思うんです。となるとゴミが捨てられなくなる もしくはゴミが減るには「捨てる人」と「拾う人」の分母と分子が入れ替わらないとならないんですね根本的に解決するには、教育しかないのではと考えています。この理由から今は高校生達と一緒に部活の1部として清掃活動を展開していますし、今後は「清掃甲子園」という大きな夢も持っています。
一見遠回りに見える事なんですが、実は近道かもしれないと考えているのが清掃活動なんです。【信用】を得る事で枝が伸びて行き様々な仕事をする事が可能になっています。 よく言われているPDCAではなく、その前にDを付けて、DPDCAが良いと思います。動いてみて、仮説を立てて、動いてみて、チェックするっていう流れですね。まずは、doから始める事が大切。実際僕の場合は4年間の間 ゴミを拾うという「行動」が認められ、まさかの総務省の委員や大学の客員にもなれたのですから、頭で考えるよりもまずは動く事が大切だと思います。これを基本として「ビジネス」を取り入れた持続可能な事業型NPOを作り上げる事が目標ですね
僕個人としては実は「悩むタイプ」なんです。しかし悩むのはあまり好きではない。そこで見つけた方法が「スケジュールを埋める」という事でした。 目標がなかったり、悩んだりするのは「時間に余裕がある」からだと思っています。 だからこそ「とくかく行動」をする、そして失敗もしてみる。そのサイクルでいいと思っています。そこから「幹」(軸)が見つかり やがて枝が伸び葉っぱが茂るようになります。自分を表現する方法や何の為に働くのか をぜひ皆さんに見つけて欲しいと思っています