変わる、ジブン。変える、ヨノナカ
ブラストビート / 松浦 貴昌
バンド活動が軌道に乗ってきた頃、自営業をしている父から「事業が傾き、自宅が競売にかけられ、経済的に妹が大学に進学することができないかもしれない」という状況を知らされました。
そして「この先俺はバンドにしがみついていて親孝行できるのだろうか。」ということを考え、迷いに迷った末に26歳でバンドを辞めてビジネスの世界に進む ことを決意しました。ビジネスの経験も知識も無い私が、ビジネスを学ぶためにはビジネススクールに通うことが一番いいだろうと考え、父に相談したところ、 大前研一さんの「質問する力」という本を貸してくれました。
その本に感心し、著者である大前研一さん監修の「アタッカーズビジネススクール」に入塾したことで、ビジネスの世界に足を踏み入れることになりました。
ビジネススクールでは本気で勉強していました。
そして、卒塾後にアタッカーズビジネススクールのマーケティング担当スタッフとして、たくさんの起業家と接していくうちに、起業に興味をもち、バンド脱退後14カ月でWEBマーケティング会社である株式会社フィールビートを立ち上げました。
会社を経営しながら国際協力への興味を持ち、活動していたときに、自分にしかできない社会貢献があるのではないかと考えていました。
そんなときに、NHKの「CHANGE MAKER」という番組で、アイルランドのプログラムであるブラストビートがドキュメント映像として紹介されているのを目にしました。
そして「学生たちが会社を作って音楽をプロデュースする」というプログラムは、まさに自分のやってきたことと同じではないかと感じ、イギリスのブラスト ビートの窓口に「日本でブラストビートをやりたい」という内容のメールを送り、それがきっかけで創業者のRobert Stephenson氏が日本で説明会を開き、日本での立ち上げが決まり、私が代表を務めることになりました。
年齢に関係なく、地域のみんながつながり合える社会の実現と言うのが私の夢です。
その中でブラストビートは、音楽、起業、社会貢献という3つの柱を使って、チャレンジする10代を増やしたい。そのために、チャレンジの生態系を作りたいと考えています。今の世の中を見てみると、チャレンジできる環境が整っていません。
なので、チャレンジする思いも出てこないし、チャレンジしようと考えても周囲から反対されてしまう。 それはとても勿体ないことです。私たちはチャレンジできる場を作っていきたい。
そこで、ブラストビートが取り組んでいることは、高校生や大学生に会社を作ってもらい、音楽イベントをプロ―デュースし、利益を寄付に充てるというもので す。そのように、何もない所から何かを作りだす経験はまさしく起業体験ですし、寄付することで自分の稼いだお金で社会に貢献するという体験もできる。
ブラストビートはチャレンジする若者を全国で育てていきたいと考えています。
やっぱり「つながり」が大切です。地道に一人一人をつなげていくという事が必要だと思います。
その為には同じ社会問題を扱っているNPO団体同士がつながるなど、とにかく「つながりを持って社会を良くしていこう」という取り組みがとても重要になります。
ブラストビートも教育NPOと競合ではなく連携をとって高め合うことで社会をよりよく出来るように考えていくべきです。