若気の至り
株式会社ホリプロ ファウンダー最高顧問 / 堀威夫
そう、それが若者の特権ですよ。つまり若気の至りができるという事です。それで失敗してもまた再チャレンジできる時間があるというのも若いうちの特権だと思いませんか。思う存分使い切ったらいい。
それは僕には分からないです。ただ、原因は世の中が豊かになったからだと思います。 要するに何もしなくても餓死はしなくなったということです。僕達が若い頃は、自分達で働かない限りは死んでしまうという危機感がありました。家の近くで亡くなってしまう人なんてたくさん居ましたから。しかし、今は世の中が豊かになって何もしなくても最低限生きていけます。国からの援助もありますしね。そういう時代に生まれるとリスクテイクが結果的にできなくなってしまいます。豊かになった事は確かに良いことだとは思いますが、同時に副作用も生んでしまったと感じています。ある意味しょうがないことだとは思いますが、僕の時代とは全く今は違います。
成功したという事は財産にはなりません。むしろ失敗こそが財産になると思っています。最近思うのですが、国にも年齢があると思っていて、低開発国に行けば行くほど活気に溢れています。日本も過去はそうでした。自分達がまだ若かった頃、日本も貧しかったのです。1ドル360円だった時もありましたが、確かにそこには活気に満ちた雰囲気がありました。それは国としての若気の至りができていた時代なのかもしれません。だから国にも年齢があるのではないかと思います。今の日本は老いているなと感じますね。国にも年齢があるのかもしれません。
エネルギーの元ですね。サミエル・ウルマンの【青春の詩】にあるように、青春とは、人間のある期間を言うのではなく、心の様相であると。つまり歳とともに老いるのではなく、日常を失った時に老いがくるのですよ。この言葉は本当に好きですね。自分の大切にしている言葉で、掛け軸にもしています。