何をするか(WHAT)より、どう生きるか(HOW)から決めていけばいい
フリーランス / 安藤美冬
まさにその通りなんです!人生の大枠が決まれば、仕事というのはその中で創っていけば良いんですよね。
例えば、東京とパリとニューヨークの3拠点で仕事がしたいとか、結婚はいつ頃したいとか、仕事よりも子育てをやりたいという風に、ライフスタイルの方を先に決めて仕事はピースとしてそこに当てはめていくんです。
皆さんは考え方が逆なんですよね。まず先に「何をするか(WHAT)」を急いで 決めちゃうから、残業もしてしまうし、育休も取れないし、海外行きたいのに行けないし、と困惑してしまう。
退社をすると決めてから実際に辞めるまでの1年半で、女性男性の経営者からフリーランス、他社の会社員まで色々な人に会っていったんです。その中で自分が段々見えてきて、「私は数年以内に海外に出たいな」とか「業種は1つに絞らずに色々なことがやりたい」とか「営業しないスタイルを取りたい」といったことを書き出していくうちに段々見えてきましたね。
一年前までは、「そんなことが出来る訳がない」と周りの方から言われ続けました。でも私は絶対的な確信があったので迷わなかったんですよ。「今、私が取り組んでいる働き方が、多くの人たちにも参考になる」と。まだ仕事も全くなく、お金もなく、毎日カップラーメンを食べて布団の中で震えていた時期でも「絶対にいける」と確信があったんです。
本当にその通りになりましたからね。
原因は複数あるかと思いますが、原因のひとつだとは認識しています。自分自身も盲目的に大企業思考だったのも、出回っている情報の一つである「就職したいランキング」といったサイトに多分に影響を受けておりましたので。
でも企業や就職サイトの情報が一方的に悪いのではなくて、自分自身への反省も込めて思うのは、学生自身も周りの環境に流されすぎずに、自分が社会に対してどう貢献していきたいのか、しっかりと考え行動することも大事だと思います。結局、就職する会社は自分で選ぶのですから、他のせいにはできないと思うんですよね。
ええ。「フリーランスになれ」とか「ノマド良いよ」とか言うつもりは全くなくて、時間や場所の制約を受けない働き方を志向した結果、行き着いたのが「ノマド的なあり方」であっただけなんです。今は、オフィスを構えるにも月々何十万も払わなくても十分仕事ができます。社員を抱えなくても、業務委託で提携すれば固定費を抑えることができて、リスクが少なくなる。さらに、変化の早い現代に合わせてモノをあまり持たずにシンプルに暮らすことも実行しています。いつも身軽にしていることで、思考も行動も素早く動けるようになる。
ですから、自分の生きたいスタイルにノマドが沿えばそれは目指せばいいし、色んな会社と契約して仕事がしたいのであればフリーランスになれば良いし。いや、自分は一つの会社で極めていきたいというのなら、そうすれば良いし。すべては「どう生きるか」に合わせて自分で考え、自分で決断することが大事だと思います。
すごく大きいと思いますね。29歳で独立を決意してから、30歳で退社をするまでの約1年半、1ヶ月100人、年に1500人の人と会っていたんですね。それは異業種交流会と呼ばれる集まりに参加して、ひと晩で3、40人にお会いしたこともありましたし、mixiなどのコミュニティを検索して、ネット上で面白そうな催し物を探して参加することもありました。Twitterを使い始めてから、会いたいと思う人に実際に連絡を取って会いにいくことがものすごく楽になりました。例えばDMを送ったり、自分の考えを発信したりすることで「安藤さんにお会いしたい」と言ってくださる方が増えたりと、莫大な時間とお金をかけなくても済むようになりましたね。
「挑戦の数を増やそう」です。
失敗というものは、挑戦の数が少ないほど、大きなダメージとして感じられるものなんです。例えば、1回挑戦してそれが失敗に終わったとしたら、「1(失敗)分の1(挑戦)」で「失敗率100%」。激しく落ち込んでしまうかもしれません。
この場合、「挑戦の数を増やす」といい。3回、5回、10回と挑戦の分母を増やして成功の数を増やしていけばいいんです。仮に5回挑戦して1回が失敗、成功が4回だとしたら失敗率は20%まで下がります。
挑戦しましょう。一度きりの人生は、結果を怖れて準備や躊躇ばかりするには、あまりにも短いと思います。