楽しいことを追い求める
自由人 / 山崎拓巳
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その後結果的に仕事を4つ始めました。もちろん大学行って部活やった後の夜の時間だけで。 そんな時にある社長さんに出会い、海外雑貨の流通をやらないかと言われ、ガッツリと貯金し始めたんです。 今までクラスで一番豪遊してた男は、一気に貧乏生活になりました(笑) 「こんな貧乏な生活…映画みたい!」なんて思いながらすごく楽しく過ごしていました。 そんな生活をしてた時に友達が誘ってくれた仕事が「アムウェイ」という仕事でした。 この仕事を始めたことでドンドン学んでいきました。それまでは働いた時間だけお金をもらう仕事でした。 たくさんお金をもらうためにはたくさん時間をかけなければならなかったんです。 しかし、セミナーでガシガシ学んだりして「アントレプレナー的発想」を知ったんです。すごいパラダイムシフトでした。 「時間じゃないんだ。インドに雑貨買いに行ってる場合じゃない。」みたいな(笑) それからは工夫して時間を作り、その時間で学び、学んだことを活かしてビジネスを育てるということを始めました。 それをやり始めたら収入が大きくなりだして、会社を作ったのが22歳の時です。
まとめるとここで僕が伝えたいのは2つです。 1つは「起業はしようと思ってするものじゃない。社長はなろうと思ってなるものじゃない。」ということ。例えば 「何のスポーツでもいいからキャプテンやりたいんです!」っていう人がいたら「こいつ変わってるな」って思うでしょ(笑) でもビジネスの世界では「何でもいいから社長になりたいです」っていう人いっぱいいるよね。それって世の中の評価のために生きてないか? 「社長になる」のではない。ビジネスが大きくなると法人化されて、組織の長として社長と呼ばれるようになっているんです。
もう1つは「時間給から抜け出し、「ビジネスを育てて利益をあげるというアントレプレナー的感覚」が養えるかどうか、です。
「いつも困りごとを探すこと」です。
していただいたことと、やらせていただいたことの差額がお金という形で結晶化します。 お客さん側のしていただいたことの方が多いと、「このサービス高いな。二度と来ない。」となります。
逆にお客さんにとって、していただいたことの多いサービスは「これだけしていただいてこの値段!また来よう。」となり、 永続的な利益につながっていきます。 このことを理解した上で、「何をさせていただけるか」を考えるのが良いと思います。 でもひとつ注意があって、人はしてもらいたくないことをしてもらうと迷惑に思うので、してもらいたいことを探さなければなりません。 言い換えれば、人間が全般的に困っていることを探すことです。
「誰が何に困っているんだろう?」
ただ、例え困りごとに気付いたとしても、もうやりつくされちゃってる場合もある。 そんな時はよりニッチな世界を狙ってみるのも良いです。 「こんなの困ってる人がいたりして!」なんてピンポイントに考えてみるんです。 まとめると、一般的に困っていることはないか?またはニッチな困りごとはないか?というアンテナを立てておくことで、 アントレプレナー的感覚を養う訓練になるということです。
一般に言う「リーダーシップ」も大切だけど、今の時代は「フォロワーシップ」も大切です。 前者が「俺についてこい型」とすれば、後者は「(後ろから)みんな遅れてない?型」という感じです。 時代とともに少しずつ価値が変動しています。昔は日本も右肩上がりだったから、 極論、社長が間違っていてもうまくいっていました。つまり「社長の言ってること違うよね」と言われるような社長でも売上があがっていきました。 同時にみんなの給料もあがっていく。だから封建的なやり方でも人がついてきたんです。 それに対して今は、下手すると全てが下がっていく時代です。高圧的な態度では人がついてこなくなりました。 フォロワーシップが必要になってきたのです。
だから社長には、狭い視点でも広い視点でも見ることのできる人だと思います。
確かに得手不得手がありますね。
雑誌とかにもよく載ってる建築家の友達がいるんだけど、彼と話してる時に「将来的にはどんな仕事がしたいの?」という話になったんです。 彼は「俺は社長はやりたくない。でも規模の大きい仕事がしたい。だからオーナーになって社長を雇って、自分はその下で働きたい。」と言っていました。 こういうように、起業して社長になるだけではなく、オーナーになるという方法もあるということを知っておく。 するとリーダーという役割が合わない時にも選択肢から最善の手段を選ぶことができますよね。 社長になりたい人は、社長の仕事は偉くなることじゃないと理解していなくてはなりません。 御神輿の上に乗る人も、偉いわけじゃないでしょ。誰かが上に乗ってわっしょいわっしょいやらなきゃいけない。それを俺が一番適任だと思うから上に乗せてもらうけど、 担いでるみんなより偉いわけじゃないからねっていうことが、ちゃんと伝わってないとダメなのです。
自分の人生では自分が主人公であるように、相手の人生では相手が主人公なんだということを忘れないようにしています。 自分視点で見ると相手がエキストラになりがちです。
「この人はどんな人生を歩んできたんだろう。」って考えてみると、その人が主人公の物語が見えてきます。 これができれば、相手の気持ちにも気づいてあげられることが増えるのではないでしょうか。