夢、理念、志を求めて自分探しをしないこと
株式会社エムアンドジー / 中村信仁
人を知ることなく起業しても成功することはできません。あのような作品には技術ではなく、人が描かれているんです。
人はこうやって動かすんだとか、こうやってマネジメントするとか、コントロールするとか、時間はこうやって管理しなさいとか、技術ばかり学んだとしてもあまり意味がありません。まず時間を守るとか、挨拶をするとか、人としての根本を考えることが何より大切だということを多くの人が忘れがちです。
僕は営業やってたころもビジネス書は読みませんでした。何をしていたかというと「考える」ことをしていました。
「なぜ人は買いたくなるのか?」とか「今目の前にいる人が、僕から買いたいと思ってもらうにはどうすれば良いのか、僕とつながっていたいと思ってもらうにはどうすれば良いのか?」ということをずっと考えていました。
「うさぎとカメの話」を知っていますよね。何故カメはうさぎに勝ったのでしょうか。僕は2匹の「目標に対する考え方の差」だと思います。つまり、うさぎはカメに勝つことを目標とし、カメはゴールすることを目標としていたんです。
うさぎは「こんなのろまな奴に負けるわけない。」と思ってしまった。カメはうさぎはどうでも良かった。うさぎが途中で寝ていようと、すでにゴールに着いていようと。 ただ黙々とゴールを目指していて、気づいたら勝っていたんだと思います。
ある目標を目指す時にやってはいけないことは「周りと比較すること」です。 しかし一番成功できない人がやってしまうのが、成功者の話をたくさん聞いて歩くことなのです。成功している人のマネをしなさい、と教えている講師もいます。
しかし、自分は自分でしかないんです。ただのマネをしても成功することはできません。
起業して成功する人間は「自分の頭で考える」ことをします。言われたことを鵜呑みにしたり、誰かに判断をあおいでいるような人は仕事で成果も出せないですし、起業してもうまくいかないと思います。
多くの人はわからないことにぶつかると人に答えを求めます。考えることをしないんです。 これはある意味、戦後教育の弊害とも言えるでしょう。
考えることを出来ない人は起業すべきではありません。起業したいと思っている方は「考える」という習慣を身につけてください。
人にはそれぞれ役割があります。上に立つ役割の人もいれば、下で働く人もいます。もちろん、役割自体に優劣はありません。
ただ、向いているか向いていないかというのはあります。起業家に向く人もいれば、向かない人もいます。
どのような人が向いているかというと「決断できる人間」です。それに対して向いていない人は「選択する人間」です。どういうことかというと、起業家、経営者というのは「やるかやらないか」を決める人なんです。部下として働くことが向く人は「じゃあやるとしたらAかBか」を選ぶ人だということです。