考えて貰う、マネジメント
犬のがっこうECO-LE / 川野 信哉
当時はペットブームの先駆けとなった時期でしたね。2002年前後でしょうか、家に繋いで外で飼っていたのが家の中で飼うようになるなど環境が変わって きた時期です。そうなってきた時の弊害として、トイレや鳴き声など、家の外で飼っていた頃には気にならなかった事が問題になり、躾としてしなければならな い事が見えてきたんです。問題にならないケースも多かったのですが、ちょうどペットにお金をかけるという感覚が生まれてきた時期でもあり、トレーニングや 躾にお金をかけるという事は相当困っているケースだったんですよ。例えば、警察を呼ばれるほど大きな声で吠え続けて困っているケースとか。
当時はそういった問題が非常に多かったですね。現在ではそういった問題はほとんどないんですが。もっとお利巧さんにしたいなど、次のステップに進む為のものが多いですね。
そうですね。しかしまだまだ入り口としては「困っている」や「将来困らないために躾けたい」という悩みもありますね。そういった悩み解決は設立当初から 多く携わってきているので得意分野として生かしつつも、今後は「どのように楽しむか」という部分に力を入れていきたいと考えています。
業界が違うという以前に、ペット業界の仕事内容や、人の集め方、営業のノウハウなどを全く知らない状態だったので、ゼロからのスタートだった事は辛かっ たですね。正直戦略なども全く考えていなかったので(笑)。今なら「もう少し考えろよ」と思うんですが、深く考えたら起業できなかったかもしれないです ね。そんな状態だったので正直言ってストレスもありました。やはり仕事なんて最初からないですから、昼間公園に犬の散歩に行くと知らないおばさんに「何の 仕事してるの?」って聞かれたりとか(笑)。当時は本当に恥ずかしくてストレスに感じました。
まだまだこれからだと思う部分はあるんですが創業後ファーストステージとしては、紹介して頂けるようになってからですかね。例えばペットグッズショップ のオーナーさんや動物病院の先生から紹介を頂けるようになってからは頻繁にお客様が来てくれるようになりました。そして紹介して頂いたお客様1人1人と信 頼関係を築いていくなど、目の前の仕事をこなしていく日々でした。
一応業務としての違いは、カワノe-ドッグ方はお客様のご自宅へ訪問してトレーニングを行う出張トレーニングを業務としている一方、ECO-LEの方は店舗を持っているという事ですね。
辛かった局面は色々あったんですが、やはり自分1人の力ではどうにもならないんです。そういった場合ビジネス系の本を読んだりセミナーを聞いたりすると気持ちが切り替わりましたね。それから最近はビジネスコーチを付けるなどプロの力を借りる事もしています。
特にエクスペリエンス・マーケティングで有名な藤村正宏さんのマーケティングの考え方には影響を受けました。それまで本を読むだけの事が多かったので、 彼の実践塾で仲間たちと学んだ事は私にとって大きかったです。ただ辛いときに上手に切り替えるテクニックは持ってないんですが、後々考えるとこういったセ ミナーで切り替わったなと感じる事は多いですね。
経営者そしてドッグトレーナーとして考えたときにトレーニングと通ずるものが沢山あります。例えば人材育成や自分との対話の面ですね。そういった通ずるも のをドッグトレーニングから一歩外に出た部分に広めたいと思っています。だから足りないと感じるものは、次のステップへ進むためのスキルですかね。