ポジティブ思考で困難を乗り切る
株式会社ディスコ 代表取締役社長 / 夏井 丈俊
「ポジティブ思考」ですね。つまり、どんな困難な壁にぶち当たっても、「僕だったら乗り越えられる!」というプラスな考え方。同時に「成功したときの自分を思い描くこと。」僕は逆境に立たされている時でも、常にポジティブ思考だったので、事業の立て直し成功へと繋がったのだと思います。
それに、ポジティブ思考は経営者に共通した哲学なんですよ。物事をポジティブに捉えることは、必然と自分の運気を引き上げていると思うんです。逆に、ネガティブ思考な人間はせっかく自分の周りにあるチャンスを逃してしまっています。みなさん、成功したいときは、必ずポジティブな人のところへ行った方が良いですよ。そういった場所の方が、良いチャンスに溢れていますから。
コツというより、考え方じゃないですかね。例えば、打率三割の野球選手が居たとして、その選手を「10回のうち3回も打てるのか」と捉えるのか、「10回のうち7回も打てないのか」と捉えるのか、という問題です。もし後者のネガティブな考え方をするのであれば、考え方を変えて、前者のポジティブな考え方に変えましょう。
僕はベンチャー企業でずっと働いていましたが、どちらでも良いと思いますよ。ベンチャー企業の良い所は、「自ら主体となって、ゼロから物を創りだすところ」。自分が主体となって働くので、大きく成長できますし、会社全体が成長していく過程が垣間見られます。それに、みんなでその奇跡を共有するのはとても気持ちが良いです。一方で、大手企業の良い所は、「会社の組織を理解できるところ」。大手企業は、最初から組織や事業が完成しているので、それを間近で見て学ぶことは、自分の理想の会社像を描けるのではないでしょうか。ただ、どちらを選ぶべきかという問題は、その人の性格によります。僕の場合は、ベンチャー企業のような小規模な会社の方が気質に合っていました。あとはベンチャー企業、大手企業関係なく、その会社の風土や文化、方針、人という環境を踏まえた上で、どこに入社するのか判断するべきですね。自分に合っている会社でなければ、どんなに優秀であっても、自分らしい色を発揮できないです。
綺麗な先輩に勧誘されて、思わず英語のサークルに入りました。最初は興味がほとんどなかったのですが、一度入ったら最後までやり通したい人間だったので、大学四年間は在籍していました。あと、学内でも難関と言われるゼミに入り、「組織心理学」を勉強していました。この二つが、大学生活で取り組んだことです。
振り返ってみると、自分の関心がある領域が今の仕事に大きく関係していますね。英語サークルに関しては、現在英語を使うようなビジネスをやっているわけですし、組織心理学の部分は、人材のフィールドという部分で共通しています。今自分が何気なくしていることって、将来やりたいことに繋がっていくものなのでしょうね。今何かしている学生さんは、自分がしていることを精一杯やり通すべきだと思います。
「英語を話せるようにすること」と「海外へ行ってみること」ですね。これから、グローバル化はますます進んでいき、どの会社も英語に長けた学生は必要とされるでしょう。そんな時代で英語を話せるのは、大きな武器です。それに加え、積極的に自分の意見を言えなければなりません。いくら英語が流暢に話せても、会議で自分の意見を言えずに押し黙ってしまう人間ではいけません。大勢の前で自分の意見を発信できるような人間になるために、場慣れをすると良いです。そのために、今の内から海外へ赴き、海外の文化を慣れ親しむことが大切です。学生は時間も沢山あるので、海外旅行や留学へ是非行ってみてください。
学生のときは、本当に何にでもなれる可能性を無限に秘めています。さすがに野球選手は難しいかもしれないけど、大概のことは願えば叶うものです。僕も自分自身を振り返ってみると、やりたいことは実現させてきました。なので、自信を持って、自分が今やっていることを信じ、前進していって欲しいですね。