自分の人生は、自分で決める
株式会社コンプリート / 松尾 草介
去年の10月に社員を2名雇い、人間関係の問題が生じたことですね。私と妻の2人で始めた会社なので、2名入社しても社員はたった4名なのですが、それでも「経営者と社員の壁」が生まれることに驚きました。最終的には、お互いの想いを伝え合うことで関係は改善できましたが、お互いに遠慮して本音で話せていないと感じる時期もありました。
人間関係の問題には、色々な解決策があると思いますが、私は「少し距離を置く」といった方法はとりたくありませんでした。それは根本的な解決にはなりません。距離が近いことが原因で生じている問題は、さらに距離を詰めることで解決したかったのです。
こういう問題が生じた時、通常は社員の気持ちが徐々に離れ、ある日突然「辞めます。」という結末を迎えることが多いと思います。当社の場合は、社員の側から「このままでは良くないと思うので、改善したい」と相談してくれたんです。これは「自分の会社をもっと良くしていきたい」という気持ちの表れであり、心からありがたいと感じるとともに、自分の未熟さも痛感しましたね。
市場の見立て方の一つとして、マイナーなものを掛け合わせることで、ニッチトップを狙う方法があります。事業で考えると、マイナーな要素を3つほど掛け合わせると「これはうちにしかない」というオンリーワンのものが見つかると思います。
ただし、私の場合は、こういった見立て方を用いたわけではなく、「市場があるかどうかよりも、やる意義があるかどうか」をより重視していました。「この事業は、絶対に世の中にあったほうがいい」という想いから、自社の事業を決めたということです。もしうまくいかなかったとしたら、それが独りよがりの思い込みだったということですね。
「質と量」を両立させることです。採算性だけを考えるならば、必ずしも質にこだわることは最適解ではありません。一方で、私が考える「いいエージェント」を目指す場合、あらゆるフェーズで仕事の質を追い求める必要があります。
現在は、質に関して強いこだわりを貫いている一方、量の期待にはお応えできていない部分もありますが、「質と量」の両立は可能だと信じ、そのジレンマに立ち向かい続けるスタンスが大切なのだと思います。