留学生起業家が語る:「やってみたら、うまく行った」
株式会社SO-ZO 代表取締役CEO / 王冉
僕はしていないですね。2年生の時にベンチャー企業でインターンをしていたのですが、途中で飽きてしまって。その時に感じたのが、働くってアルバイトみたいだなと。与えられた単調な仕事を継続的にやるってつまらないと思いました。もちろん、頼まれたものに関しては全力でやりますし、期限も守ります。でもどうしても、自分が心からやりたいと思える仕事じゃないとモチベーションって上がらないですよね。そういう経緯もあり、しばらくは就職したくないと思い、大学院に行こうと思っていまいした。
考え方によると思うんです。例えば中国では新卒なんてものはないので、日本のように、3年生の時に必死になって就職活動するという慣習がないのです。そして、学生時代にたくさんの経験、もちろん起業もそうですが、そうしたことをしている人材はどこの企業も欲しいのではないかなと思いました。そもそも大学3年生の段階で自分の強みや、どんな企業が自分に合っているかなんて分からないですよ。分かったとしてもそれは付け焼き刃というか、上手く帳尻を合わせているにすぎないと思います。そんなに急がないで、じっくり時間をかけて自分に合っていることを見つければいいと思います。
今の自分の状況等を諸々考えると、ベンチャー企業に就職したいですね。圧倒的に成長できると思いますし。僕が考える大手企業の良い点は、何よりも人脈が作れるというところ。ただ、いま僕がやりたいことはサブカルチャーなので、特に人脈はいりません。だから大手企業という選択肢はありません。あとは僕の性格の問題ですね。僕は自分が主体となってアイデアなどをどんどん出して、それをすぐに実行に移したいタイプなので。
言語ももちろん苦労しましたが、ビザが一番苦労してます。実は今、留学ビザなんですがこれだと起業して継続的に経営していくことが不可能なんです。もしも就職しないとなると、ビザが切れて帰国しないといけないので、多くの留学生は必死です。そんな状況で起業をするというのはかなりリスクが高く、日本人よりも高いと思います。僕の場合は投資系ビザに変えようとしてるのですが、これも承認基準がとても高く中々大変です。