「失敗こそが、大きな財産」
株式会社サムライインキュベート / 矢澤麻里子
シードでの人の採用では、実際に多くの人に会い、自分のアイデアを話して、そのアイデアに共感してくれる人をしっかり見つけることが重要だと思います。共感してくれる人を見つけたら、もう顔を合わせるのがいやになるというぐらい会って、事業についてのディスカッションを重ねて、お互いの理解を深めていくことで信頼関係は築けていきます。
例えば、中学校や高校のクラスで、クラスメートと嫌でも毎日会っていると、みんないつの間にか仲良くなっていますよね。これが大事だと思っていて、会う回数やディスカッションの回数など、回数を重ねることが仲間づくりに置いては必要になってくると思います。
もちろん人の紹介をすることはあります。ただ、起業家の巻き込み力が弱いと、わたしたちがどれだけ紹介をしても仲間は集まってこないものです。仲間集めに関しては、どれだけ自分のビジョンを明確に話せるかであったり、起業家の方の人柄や質そのものが非常に重要になってくると思います。
一番意識して見ていることは、「今までどんな課題や失敗に直面して乗り越えてきたか」ということですね。やはり起業とは、ある課題に対しそれを解決していくことなので、今までの学歴ではない人生経験は見ています。そういった経験をしてきた方は、「起業してもへこたれずにやっていけるな」と判断することが多いですね。
逆に、課題や失敗を乗り越えてきていない人は、きちんと言語化ができていないかもしれないですね。「どういった課題があって、こういう風に乗り越えてきました」と話を聞いていても、こちらに上手く伝わらないと、「その経験をきちんと乗り越えてないのかも」という印象を受けます。
まずは起業家を見て、次にチームを見ています。最終的にプロダクトを見ていますね。
もちろんプロダクトに関する改善のアドバイスはします。ただ起業家やチームが良くてもどうしようもないレベルのことはあるので、それでも投資決定するのか、一度改めてプロダクトを作ってきてもらうのかは、状況によって判断します。 投資の判断に関しては、「起業家の方が良いチームを作れているか」も重視して見ています。良い起業家の方はメンバー集めも結構うまくいくので、どのようにチームを作るのかにも起業家の方のセンスが出ますね。
私は、インキュベーターとして、大先輩方と比べると経験がまだ長くはないので、もっと成長していきたいと思っています。スキルを高めながら、サムライが掲げているミッションをきちんと達成していきたいです。
ミッションを達成したその先に、例えばノーベル賞の代わりにサムライ賞を作ったり、まだ誰も夢見れないレベルのアイデアをどんどん出して、世の中を良くしていきたいです。
考えることには限界があります。学生が作るビジネスアイデアの多くは最初はチープなものですが、そこから色々な人に意見をもらい、色々な思考を身につけることをして欲しいです。学生は伸びしろがあるので、アイデアを見せてみて、例え辛辣に言われても折れずに続けて欲しいと思いますし、我々はアイディアのところからご支援しているので、起業をお考えであればどんどん相談にきてくれると嬉しいです。
あとは、よく「起業するので就職しません」という人がいますが、就職か起業かで迷っていて、具体的に事業が動いていなければ、是非就職して欲しいですね。焦って起業する必要はなく、就職してお金ためながらサービス作りをしていくのが良いと思います。全てをかけて今すぐにやりたいことがあるのなら、もちろんすぐやるべきですし、長居する必要は全くないですが、一度就職して、企業でビジネスの考え方を学んでみるのも良いと思います。学生は色々な意味で自由度が高いので、思いついたことを沢山試して沢山失敗してください。それが今後の人生の大きな資産になると思います!
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