時代の変革期におけるビジネスチャンスとは?
株式会社ALMACREATIONS 代表取締役社長 / 神田昌典part1
カリスマ経営コンサルタントの神田昌典様の新刊が発売されました。
「2022――これから10年、活躍できる人の条件」【Amazon】【電子書籍】
今回は、学生の視点から神田様の「今思うこと」に迫りました。
そこに待っていたのは「混乱」、そして「希望」でした。
僕は、このお話を聞いていなかったらと思うとゾッとします(笑)
それほど衝撃的な記事です!(もちろん書籍もです!)
『the Entrepreneur×神田昌典氏インタビュー(前編)』新刊発売日と同日公開!⇒後編はこちら
様々な活動をやっているので一言では説明し辛いですね。
今は、目の前にある緊急性の高い活動に足を突っ込んでいる状況です。いつ地震が起こってもおかしくないという状況に対応するための対策であったり、日中韓、そして北朝鮮をめぐる状況を考えるとアジアの安定が崩れてもおかしくないという問題など様々あります。
新しい世の中がもう直前に訪れています。その直前の世の中に対して、ビジネスパーソンや経営者たちがいかに今までの思い込みを捨て、新しい価値観に基づく世界、社会に向けての準備を始められるかという啓蒙活動をしています。
そうですね。
まず、数年後の世の中は今と全く異なるものになっています。おそらく、通貨制度自体も崩れるでしょう。今までの日本人のビジネスのあり方を継続していくだけでは、誰もが食えなくなります。
ですから、出来るだけ早く金融制度が立ち行かなくなった時の、それに代わる準備をしていかなければなりません。
その移行を進めるためには、今のビジネスリーダーたちのビジネスモデルを変えなければならない。今までのビジネスリーダーたちは、単純に資産形成というアメリカ的な価値観において、ビジネスを進めてきました。しかしそのような価値観ではなく、社会的な難問を迅速に解決するためのビジネスモデルを広げていかなければならないのです。
同時に、例えば震災などが起こった時には、弱者に対する支援が急速に必要になります。そしてそれは地域で行っていかないといけません。
そのために、地域の社長さんは、そういう状況が起こった時に何が出来るのかということを、一、二年のうちに形にしていかないといけない。
金融がクラッシュした時のお金に代わる生活物資の入手の仕方を、システムとして構築していかなければならない状況なのです。
そして、学生への橋渡しも必要です。
これまでのビジネスのあり方では、ビジネスモデルを作り、それで売上げがいくらになりました、社員が何人になりました、というものでした。 しかし、今後、これまでとは全く違う状況になっていく中で、これから求められるリーダーのスキルとは何かを教えていかなければならない。
でもほとんど教えられる人なんていないわけです。
ほとんどの大人達は、今までの世の中が継続して行くと考えています。ですから、‘ビジネスとはこういうものだ’ということは教えられるのですが、その‘ビジネス’自体が古くなってしまっているのです。
つまり、皆さんが大学を卒業し、いったいどういうキャリアを過ごしていけばいいかということについて、自分自身で見つけていかなければならない側面が相当にあるということです。
ではそれが一人で出来るかというとそうでもありません。
ですから、リーダー層や意識が高い人達が集まるコミュニティを作らないといけない。そういった視点で、昨年9月から、READ FOR ACTION、つまり‘行動のための読書’という試みを始めています。
それはいったい何かと言うと、例えば江戸時代の末期に「明治維新のことについて準備をしましょう」「もう武士の時代は終わった」と言っても誰も正確な事は言えないし、この人は何を言い出すんだろう、と思われて普通なわけですよね。
同様に、これからの社会では何が正しいかということについては、正直言ってほとんどの人は見えないわけですし、僕としても仮説でしかないんです。そうすると、どんな状況が起こったとしても、その瞬間の野性的な勘で生き延びるしかない。何が正しいか何が正しくないか、そして同時に生き延びられるか否かを直感的に把握するのです。
では、具体的にこれからのビジネスのあり方を考えると、自分のために何かをするというだけではうまくいかない、ということがわかります。
これは単純な話で、今が第二次世界大戦の終わりごろだと思ってください。それだけの大きな変革の起こっている時、これから、国全体が貧しくなっていくどころか危機に向かっていくという時に、何ができるのかという話なんです。
そんな時に、「儲けのために事業を起こします」って言う人は誰もいません。
社会的なニーズであるとかや、命を無くしてしまいかねない人達に対して、全精力を傾けていたわけです。
それと同じような時期に我々がいるとすれば、重要なのは「世の中が変わっていく中で、たくさんの人達が災害だけに留まらない大きな問題を抱えていく」ということです。
高齢化社会が進むなか、過去の価値観に頼るだけでは、国全体が金銭的に貧しくなっていきます。では、貧しくなってしまい、しかも高齢で身寄りのない人をどのように助けていくのか。