「誰しも人生には挑戦するための弾を3発持っている」
マクロパス株式会社 代表取締役/及川厚博
インターンの大学生が起業家へ取材する!起業家インタビューのthe Entrepreneur(アントレプレナー)
Macropus代表取締役社長 及川厚博 東洋大学経済学部卒
2011年在学中にMacropus株式会社を創業。国内企業向けに、インドネシア・ベトナムを拠点にしたアプリの受託開発とITに特化した100件以上の新規事業開発に携わる。ベトナムとインドネシアに開発拠点を置き、低コストでの開発を実現。2015年4月に、一人一人の生活にヘルスケアトレーナーをコンセプトにお医者さんとつくるカラダのレシピ Dr.Note(ドクターノート)http://drnote.jp/をリリース。
事業内容は大きく分けると「受託開発」と「Dr.Note」(ドクターノート)の2つになります。受託開発については、その名の通り顧客から仕事を請け負うというものです。弊社の場合、ベトナムとインドネシアの2拠点でソフトフェア関連の開発を行っており、開発コストを抑える事に成功しています。
もう一つのドクターノートについてですが、これは医師や専門家が監修するヘルスケアハウツーメディアです。ドクターノートの特徴は、世の中に出回る医療や健康に関する記事に対して医学的な視点で専門家がコメントを加えている事です。皆さんもスマートフォンをお使いだと思いますが、スマートニュースやグノシーといったニュースアプリをインストールされている人も多いかと思います。ニュースアプリの記事にはダイエットや美容、健康に関するものも多いですよね。ですが、記事によっては医学的に正しい根拠に基づいていないものも意外と多く出回っているのです。
私たちは、ドクターノートを通して皆さんが誤った情報に振り回されないように、医学的に正しい情報を提供するお手伝いをさせて頂いているんです。将来的には専門家が厳選する健康美容の商品・サービスだけを紹介できるようなサイトにしていくつもりです。他にもドクターノートには、「習慣リスト」という機能も付いています。ユーザーが気になったアクションを習慣リストに登録していくと、自動的に自分のマイページに「To do リスト」として載っていきます。そして、「To do リスト」の内容を実行していくと、自分の健康管理につながっていくという仕組みになっているんです。まずは試しにドクターノートを覗いてみてくださいね。
私の場合、学生起業家だったため起業する前と起業した後で大きく大学生活が変わりました。
起業する前の大学1年から大学3年の半ば迄はずっと勉強をしていました。当時は会計士を目指していて、大学1年生の夏頃からは1日10時間以上休む事なく毎日会計の勉強をしていましたね。結局会計士の試験には合格できなかったのですが、日商簿記1級の試験には合格していたので、この資格を活かせるコンサルティング系の会社への活就職活動を始めました。
その後、大学3年の2月にコンサルティング会社から内定を頂いていたのですが、入社までに1年以上も時間があったため、就職するまでの間で起業をしてみようと思ったんです。
そんな時に出会ったのが起業サークルの「For Success」であり、「For Success」内で起業メンバーが揃ったことでを決めました。とはいえ、起業当初の事業は教育×ITをテーマとしたものでイベントSNSを作ったのですが、これが全く儲かりませんでした(笑)。
ですが、「なにがなんでも月80万の利益を上げて事業を継続する。そのために内定も辞退する。」そうやって覚悟を決めていました。
色々な事業で挑戦していく中で、現在も続けている受託開発も始めるようになったんです。
そうですね(笑)。
大学4年時に「おいカフェ」という学生向けのコミュニケーションスペースを始めていました。
元々は自宅兼事務所として借りていたものでしたが、既にオフショア開発をし始めていた事もあって、せっかく事務所として借りたのに、使用することがあまり無かったんですよ。 そんなときに仲の良かった学生団体の代表にカフェとして使ってもらったところ、SNSなどを通してだんだん学生の間で話題となったという経緯があります(笑)。
結局、月あたり300人くらいの学生がカフェを利用してくれるようになっていました。 おかげさまで21万円の家賃をかなり圧縮できました(笑)。
ちなみに、茗荷谷(みょうがだに)という所に自宅兼事務所(おいカフェ)を置いていたのですが、その理由は東大生がたくさん住んでいるからでした。東大のエンジニアのインターン生を取れたらいいなという狙いがありましたね。
私はもともとアイデアを出すのが好きなタイプの人間なんだと思います。ただ、もちろんアイデアを出すために意識をしている事もあります。例えばインプットの量と質は重要だと考えています。本をたくさん読むのはもちろん、外食する際の飲食店を選ぶ基準として同じお店になるべく行かないようにしていました。日々意識して違うお店に行く事で、新しい気づきや発想が生まれたりするものです。
あとは、これは私の人間としての特性と言えるかもしれませんが、本当に様々な人たちと関わっていくのが好きだったんです。ある時はチャラい人たちと関わる事もあれば、ひたすら勉強ばかりしているガリ勉系の人と一緒に過ごす事もありました。全く自分との好みが異なる人たちのコミュニティに飛び込むと、自分とは異なる考え方や価値観に触れる事ができるので、それがすごく好きで、もはや趣味のようになっています。そうやって新しい物の考え方ができるようになっていたのだと思います。