母親として、経営者として
Woo-By .Style / 野村 美由紀 ※右
両親と祖父母が経営者だったので、もともと私にとって起業というのは身近で、自然なことでした。
子供のころから、大きくなったら『花屋さん』や『ケーキ屋さん』のような『なんとか屋さん』になって、自分でお金を稼いで生活するのが普通のことだと思っ ていたんです。それから、今子供が2歳と2カ月なのですが、将来的な事も考えて、創業時の多少の赤字を許容できるのも今のうちだけだと思い起業しまし た。
『主婦が、在宅』でというコンセプトで事業を始めようと思ったので、自然と子供用品の方へ目が向きました。
そこで、最初は木のおもちゃを扱おうと考えたんです。なので社名のWoo-Byも、Wood-Babyから来ています。でも、母親になるとすごくよく解る んですけど、危険なものでは遊ばせられないんです。おもちゃに関しても、品質管理や、特許などのいろいろな条件をクリアしている商品じゃないと買おうと思 わないんですよね。そこまでの、絶対に安全ですと唄えられる商品を個人で作っていくのは難しいと思ったので、2番目の候補だった布製品を扱う方向に決めま した。
そうですね、ネットショップならば家にいながら、コストも抑えて出店できると思ったので。でもネットショップは管理が難しいですね。
実際に商品を手にとって見ることができないので、さまざな角度から撮った写真を載せて、質感や素材の情報もすべて文章で伝えなくてはいけません。今は、売上のほとんどは依頼されたイベントでの販売や、委託している店舗での販売です。
この業界では、少子高齢化と一緒に市場も狭まっている印象があるかもしれませんが、逆に子供一人に対する財布が多い状態ともとれます。
それからもちろん この不景気の影響もあります。ですが少し変わった不景気の状態にあって、本当に必要なら少し高くても買ってくれるけど、いらないものは絶対に買わないって 感じがしています。
売っている私達が、完全にターゲット層と重なっていることが一つあります。
Woo-Byのスタッフは、契約しているクリエイターの人たちを含めてほとんどのメンバーが子持ちの主婦なので、どういうものが欲しいのかが解るんです。あと、マネージャーが元幼稚園の先生なので、入園グッズの販売も入園の時期に合わせて行いました。
Woo-Byの商品はすべてハンドメイドなので、温かみがあるのも一つの強みです。
例えば仕事が忙しくて、子供の給食袋や上履き入れを作ってあげる時間がないお母さんも、100円ショップで売っている出来合いのものではすませたくないと思います。そういう時に手作りの商品は他の商品と差別化はできますね。