就職したらリスクが下がるわけではない
株式会社マジカルポケット / 平田 茂邦
逆に就職したらリスクが下がる、というのは論理的ではありませんよね。というのも、失敗・成功の定義の仕方にもよるからです。成功をその人の「能力」や 「経験値」にフォーカスすれば、起業という選択肢には成功しかないと思います。1人で立ち上げて辛い思いをして、マーケティングからファイナンスから1人 で勉強をして・・・という経験は、サラリーマンの人達が一生を通じて身につける事ができない、大成功だと思います。
僕にとっては人生そのものです。しかし、それは一般的ではないと思いますので3つの魅力を挙げます。
あまり個人的には興味がない事ですが、1つ目はお金が増える事だと思います。お金が増えるという事は新たな事業に資金を投下して、事業の選択肢が広がるという事です。選択肢が増えれば、それだけ社会に対して提供できる価値も大きくなりますよね。
2つ目は仲間ができる事です。社長は孤独だと言われる事が多いですけど、そんな事はないと思いますよ。何故なら、中小企業の経営者がもし突然会社を辞め る言い出したら、普通は社員の皆さんは会社に残るか考えますよね。サラリーマンでは絶対得られないような信頼関係を、起業家は得られる事が多いと思いま す。
3つ目は尊敬できる経営者の諸先輩方から色んなアドバイスや叱咤激励を貰える所ですね。起業家同士の深いネットワークは、非常に貴重です。
学生時代から孫さんは大好きですね。当時からベンチャーの雄としては有名で、昔から今でもベンチャーマインド溢れる変わらない姿勢を尊敬しています。
身近でいうと・・・多過ぎて挙げきれませんね。(笑)要素に分解すると、社会性が高いもの、例えば衣食住に携わっている方々です。そして雇用に対して意識が高い経営者ですね。雇用は安定的・長期的である会社が個人的に好きなので、勤続年数が長い会社の経営者に憧れます。
第一に志を持っている方ですね。僕は夢と志は違うと考えていて、夢は個人的目標、志は社会をこう変えたいという熱い思いだと考えています。自分が成長した い、個人的に学びたい、という人に対しては余り興味が沸きません。使命感を持って、社会を変えていこうという人が第一条件です。
第二に能力ですね。志だけが高ければ良いわけではなくて、僕たちは20代でIRという非常に難しいテーマにチャレンジをしています。だから、しっかりついてくるだけの能力のある方ですね。
第三に努力をする人ですね。能力に付随する形で継続して努力を続けられる人でないと、日々移り変わっていく社会に柔軟に対応できません。
ポジティブに言うと、若い人達がクリエイティブな発想で世の中にインパクトを与えている事を全力で応援したいですね。どんな社会においても新陳代謝は重要で、若い世代がイノベーティブな試みをどんどん仕掛けていく事は、社会にとっても凄く良い事だと思います。
厳しく言うと「学生起業家」という事ですが、ビジネスにおいて「学生」かどうかはあまり関係ないですよね。学生というカテゴリーに甘えないように注意が必要です。
グローバルな視点を持って、幅広い選択肢の中で、これからの人生を決定して下さい。今の学生さんの皆さんは、選択肢を自ら狭めていく方向性に動いているよ うな気がします。例えば「就職活動をする」という時点で、「就職」というものの枠の中でしか物事を捉えていないという事ですよね。就活が特に顕著な例なの ですが、少ない情報の中で自分のポテンシャルを見極めてしまうのは凄く勿体ない事だと思います。
そういう意味で大学生活は、自分の可能性をどうすれば広げる事ができるのか?という視点に立って下さい。それは学生団体に参加をする、起業をする、サー クルを立ち上げる、ボランティアをやる、何でも良いです。とにかく能動的に動いて下さい。能動的に動くと現状維持とか、言われた事をやるとか、ネガティブ な習慣を打破して、当事者意識を身につける事ができます。社会に少しでも貢献できるよう、是非頑張って下さい。