こっそり学ぶ、学び舎ガイド
有限会社Raushia / 星野 就一
幼い頃から「社長」というものに憧れていました。
また、学生時代のカラオケ機材搬入のバイトをやっている時、そこの社長がベンツに乗っていて、「いつか自分もベンツに乗ってやる」と、親友と野心を湧かせていました。 本格的に起業を考えたのは入社して7年目頃。仲の良いお客さまも増え、自分も挑戦してみようと思い、システム構築を行う小さな会社に転職。お客さまと社長が不破になりそうだったため、すべての責任をとったことが起業のキッカケです。
資金面で苦労しましたね。会社の総責任者=経営者になった当初は、顧客がいましたので、苦労はそれほどありませんでした。しかし、自分にしかできないビジネスをやろうと考えながら挑戦していくうちに、お金がどんどんなくなりました。お金があればビジネスはうまくいくという考え方自体甘かったと痛感しました。
会社自体はそのままで、サービスが大きく変わっただけです。
今のサービスをやろうとしたキッカケはそれまでレンタル会社のシステム構築していた関係でレンタルのノウハウがあり、中古品を海外へ輸出する会社も請け負っていたので、中古品を扱うノウハウもあったからです。その延長線上で、次のビジネスを考えていました。
結婚し、双子の子供が生まれ、冷蔵庫や洗濯機等の家電製品を買い替え始めた時に、洗濯機だけが上手く機能しませんでした。
原因を探してみると、床と洗濯機とのバランスが上手くとれていないことが原因でした。
洗濯機置き場の床材がやわらかいので、脱水時に洗濯物のバランスがおかしいと感知し、エラーが発生。頭が良すぎるためバランスを整えようと、水を入れ始めます。そして、脱水段階でまたエラー。この繰り返しのため、最初の頃は、時間と水道代を無駄に消費しました。省エネや節水のつもりがとんだコストですよ(笑)。
それから、何を買うにしても慎重になりすぎるというか。家電等の大きな買い物に不安を持つようになりました。そして、その時に「返品できない社会がおかしいのではないか?」と疑問を持つようになったんです。
今行っている「お試しプレミアム」というサービスは、新品家電を購入し、お試し期間の30日以内に気に入らなければ返品できます。
そして、返却された商品は中古品として、販売します。 例えば10万円の商品をお試しプレミアムで購入すると、30日のお試し期間が設けられます。気に入ればそのまま購入して頂き、気に入らなければ返却ができます。返却ということで手数料を頂きます。そして、次の価格は9万円として売り出します。試された数の分だけ価格が下がるわけです。
当社としても利益率は一緒、お客さまとしてもリスク回避して購入ができるということで、とてもwin-winな関係だと思っています。
お客さまとの信頼関係と自分自身の運だと思います。
現在も私たちの会社の軸となっている仕事は、お客さまとの信頼関係から生まれた仕事です。10年以上前、私たちが請け負う福島県の建設機械会社が、東京の大手の会社のグループ会社となりました。丁度その大手の会社が全国的な展開を始めようとしていたのです。私は福島にいた頃からその会社の社員さんとは仲が良かったので、「地方に展開をするのであれば仕事を下さい」とお願いし、そこで会社の軸となる大きな仕事を頂くことができました。そして、その会社のソフトウェアを今でも開発しています。
普通の営業で「仕事を下さい!」と言っても、仕事を頂くことはできません。 しかしそこで大きな仕事を頂けたのは、コツコツと頑張って作った信頼があってこそであり、後は運が良かったとしか思えません。
一番は自分の時間が自分でコントロールできることです。
普通に会社に勤めていたら、会社の時間に拘束されがちですし、バイトやパートなら時間給ですので、時間に縛られると思います。しかし、社長は時給ではありません。自分のコントロールで仕事をすることができます。私は今、週3はお客さまの所に行き、それ以外は自分で管理しながら仕事をしています。
もちろん、自分で管理して仕事をし、お金を稼がなければいけないのですが、それよりも自分の時間が持てることが魅力だと思います。