「教育が人を創り、人が社会を創る~これから必要な教育システムとは~」
株式会社キャリア・ナビゲーション代表取締役社長 / 長嶋哲夫
すごく良いと思います。先程冒頭でPSFの目的は起業じゃないと言いましたが、自分で稼ぐということは良いことだと思います。私もやってみたいとは思いますが、両親に大学に行く学費を払ってもらっている人って多いじゃないですか。特に僕は理系だったので、大学の授業を疎かにすることに対して違和感を覚えています。ですが、自ら起業してやってやろう!という学生がいたらやったほうが良いと思います。若い時しか動けないですから。僕は32歳で起業しましたが、20代よりはパワーダウンしてきています。まだ勢いでやってはいますが、学生とオールなんてしたら死んでしまいますね(笑) 元気・活力・パワーがある10代20代にでも起業したほうが良いと思います。起業家になってから大学に行く人も多いじゃないですか。何故かと言うと、それは学ばなければいけないことが分かっているからです。大学時代に起業した方が、大学の経済の授業などで学べるから良いと思いますよ。もし、もう一度大学に入るなら経営学部に入りたいですね。化学しかやってこなかったので、体系的に教授の話を学びたいなと思います。フレームワークが大切で、戦略の中でもSWOTの中で強みしか見ていなくて弱みにフォーカスしていないと環境分析が甘くなってしまい、弱みが露骨に出てしまうのです。つまり総じて上手くいかないことが多いです。そういう事を指摘してくれる所はとても大切で、起業家とディスカッションをすることやスクールに通うことでも良いですよね。僕個人としては、PSFの他にも学べる場というものを大切にしています。生徒が学ぶという事は、僕自身が成長し続ける事だと思うので。結論を言うと、起業したほうが良いかという質問に対しては、したほうが良いと答えます。
先に起業して良いと思います。もし失敗したら、その後に会社に入ればいいと思います。
山中:僕はそうですね。まず起業してみて何が必要か、分かっていることって大切ですよね。
その通りだと思います。 これには理由がありまして、就職してからだと給料を貰えるので落ち着いてしまうのですよね。なかなか自分で稼ごうと思わなくなってしまうのです。それがゼロになる怖さです。本当に起業するという意思がある人しか起業しなくなります。会社としては企業で働いていたとしても、将来起業しようとする人はむしろ欲しい人材です。しかし安定してしまうと思いますね(笑)年収1000万貰ったとしたら普通辞めないですよね。僕は周りから馬鹿にされました(笑)社内でやればいいのではないかと。今、社内ベンチャーなどありますからね。でも僕は嫌でした。実はうちの家系は祖父も父も経営者で、このことが関係していると思っています。祖父は不動産関係で、自らビルを作り、テナントを手がけていました。父は学習塾を経営しています。二人とも自ら創造をして、一代で築いたので凄いなと思っています。それを継ぐという選択肢もありましたが、自分で成し遂げたい願望がありましたので継ぐ意識はありませんでした。ただ僕は父がやっていたことが好きだったので、それに近い事をやって今後吸収したいなとは思っています。父が引退したらその塾を吸収したいということです。
そうですね。やはり二人とも自分発でやってきたという影響が強いです。自分も同じように自分発で何かやらなければという思いはとても強いです。
山中:長嶋さんの前職はどちらでしたか?
専門商社の人事をやっていました。
国内においては、各地域に学生を育てて企業に雇用できるような教育と雇用の仕組みを作っていきたいです。企業が子供時代から育てる。その育てるにあたっては仲介役が必要なので、それをうちのスクールが担えたらいいなと思います。うちのスクールを通じて、企業と一緒に力を合わせて子どもを育て、大学を卒業したらその企業に就職していくというようなことをしたいです。今って地元に帰って就職する子が多いじゃないですか。地元愛着や地域活性化志向の強い子が多い気がするのです。東京であれば拡散されると思うのですが、福岡であれば福岡の企業に将来的に就職したいな、と思う子が多い。いわゆるUターンですね。だから福岡にPSFを作り、高校生や大学生から企業と関わる事でそのまま入社をする仕組みを作りたいです。高校生から会社の実務などを理解していたら即戦力になると思いませんか?そうすると、企業も潤うし就職も楽だと思うのです。Win-Winの関係ですよね。面倒くさい税金の使い方等しなくて済みますし。地域密着型でPSFのスクールと子供会社をセットで地域に根付かせ、目標としては毎年1万人を企業に輩出することです。実は明確に計画ができていて、4年後までにこれを成し遂げ、その後に東南アジアに行きます。タイ、インド、フィリピン、カンボジア、インドネシア、ここで既に海外展開している人がいるので、一緒にやっていくつもりです。経営者になって色々な方を紹介していただいて、僕ひとりでは絶対に繋がらなかった人達を引っ張ってきてくれる。これほど有り難いことはありません。
例えば社会貢献したいです!など、そういった総論的なことはあまり気にしません。 自分は稼ぎたい、自分は潤いたい、そうした確論的な思いをダイレクトに発信していくことが大切だと思います。経営もそういうものだと思っていて、金儲けだって良いことだよと。金儲けのための会社ならそう言って良いと。そういうことを遠まわしに言って水面下で事を進めるのって厭らしいですよね。どこがキャッシュポイントなのか分からない経営者は、はっきり言って怪しいです。人間って今、本物を求めていて、例えば半沢直樹など流行っていますよね。ああいうものをどんどんやっていった方がいいですよ。デメリットを言われると安心するじゃないですか。実際、会社説明会でも離職率や社風など聞かれます。その時は正直に厳しい事を言います。それでも来てくれる子は覚悟があるので大切にしたいですね。これからは嘘が無いような時代になってくると思うので、もし学生で起業するならば、本音を社会にぶつけていく事が大切なのではないかなと思います。ベンチャー企業のTOPとして言いたい事は、ざっくり回りくどく言うのではなく、はっきり言ってはっきり変えていくことが求められているということです。そして、そうした若者が増えていくことに僕は期待しています。