学生結婚が、人生の転機に
株式会社ECナビ / 宇佐美進典
今回取材をさせて頂いたのは、株式会社ECナビの宇佐美進典社長。
ECナビといえば、就活生向け社内見学会をTwitterで募集したり、アルコール無料の社内バーがあるなど、かつてないユニークな社内制度を誇り、その斬新な社風から学生の注目度が急上昇中の人気企業の一つ。
そんなECナビの宇佐美社長は「起業をしないことがリスクだと感じた」と語ります。the Entrepreneurが突撃して参りました!
愛知県出身で、早稲田大学に入学しました。
大学一年の19歳の時に地元から同じ大学へ進んだ彼女との間に子供を授かり、学生結婚をして、それが人生の転機になりましたね。大学二年の時に子供が生まれたので、子供の面倒をみなければならない。授業・バイト・育児、の三足の草鞋は大変で、何かにじっくり打ち込める時間なんてありませんでした。
起業する時も言われたのですが、周囲からの反対の声は勿論あったし、うまくいかないと言われていましたが、やってみたら何とかなりました。僕も奥さんも休学も留年せずに大学を卒業する事ができましたし、周囲に無理だ無理だと言われても、本人がその気になれば「実現できないこと」はない。つくづくそう思いましたね。
学生結婚をした時に、後の人生思い切って何でもできると思ってしまったんです。また、今の時代よりも、学生結婚をしたことへの風あたりが強く、「俺は普通の学生とは同じ人生は送れない」とも。そこで、「自分で自分の人生を切り開いていこう」という事で、起業家を意識し始めました。
卒業してすぐにベンチャー企業を興したり、学生の間に起業できるようなビジネスプランもありませんでした。そこで考えた起業家を目指すのに一番近い業界は、経営コンサルタントの道だったので、「経営コンサルタントになるために今できることは会計だ」という思いで、学生の頃からダブルスクールをして会計を勉強していましたね。そして大学卒業後にトーマツ・コンサルティングという経営コンサルティング会社に入社しました。
全くと言っていいほど身につけられませんでした。経営コンサルタントというと大企業の経営陣を相手にする仕事だと思っていましたが、実際はシステムコンサルサントとして、金融機関の業務改善系のシステムの提案をメインにしていました。
そもそも論ですが、経営コンサルティング会社は元々ある100の資源を200、1000にするにはどうするか?という世界なんです。0を1にして、1を10に育てるのが起業家。ビジネスの基礎を身につける事ができたことと、IT関連の知識をつけることができたことは良かったと思いますが、この仕事を続けていても起業には絶対に結びつかないと感じ、悶々とした日々を過ごしていましたね。