“ビビビッ”ときた!!
株式会社ビビビット / 小宮大地
自分が起業して何をしたいのかが全てだと思います。その根本的なところが決まれば、自分がそうなりたいと思うロールモデルの人のお話を聞いて、一番良い方法を選択すれば良いと思います。僕は学生の頃からの起業なんて視野に入れたことがなかったので、今起業にチャレンジできているのは、ラッキーなのかもしれません。
それは本当にViViViTを通じて実感しています。仮にViViViTとは違う事業をしていたとしても、今のチームだったらある程度のところまではやって行ける自信ありです。ここまでやってこられたのも、僕の周りの素晴らしい仲間がいたからです。起業は、一緒に闘ってくれる仲間と0から1で創るフェーズを味わえるのが最大の醍醐味です。
一番はじめからお話すると、新卒で入社して人事部に配属されました 。希望の配属としては営業だったんですけどね…。入社3日目にして、辞めようかな…なんて思いました(笑)。新卒採用を約2年半担当していましたが、始めてみるととても楽しかったです。多くの学生と会って、一緒にインターンシップなどで新規事業を考えているうちに新規ビジネスもやってみたいなという想いが僕の中で芽生え始めました。
そんな中、社内で開催された新規事業コンテストにチームを組んで出場し、順調に予選を勝ち抜き、決勝に進みました。決勝は一泊二日で行われ、経営陣1人がメンターとしてチームに加わりブラッシュアップをしてプレゼンに臨むというもので、僕のチームにはセプテーニ・ホールディングス役員の唐木さんという方がついてくれました。「さすがに一泊じゃ、何も変わらないだろう」と思っていたんですが、ブラッシュアップしてもらってかなり変わりました。その時に、僕と唐木さんの力の差を痛感しましたね。本番では僕がそのままプレゼンしたら、優勝してしまったんです。案を練り出したのは唐木さんで、僕は話しただけっていう(笑)。めちゃめちゃ嬉しかったのですが、どこか悔しさもありました。
かなり大きな影響を受けましたね。今後、僕が唐木さんの年齢に近づいた時、より多くのチャレンジを繰り返していないと、、唐木さんを上回れないだろうなと感じたんです。この違いは多分、自分の責任で自ら決めた経験とそれに伴う成功と失敗の数、修羅場をくぐり抜けてきた数で決まるんだなと思いました。入社した時の能力やポテンシャルの差は関係ないと思っていて、当事者として何を経験するかが大事なんだなと。それでチャレンジするしかないという結論に至り、セプテーニ・ベンチャーズへの異動を希望し、ViViViTを立ち上げました。
セプテーニ・ベンチャーズでは、まず机と椅子とパソコンと電話があるだけで他には何もない状態から始まるんです。まず役員の方に事業プランをプレゼンし、許可が出れば予算を頂き、その後どのように進めるかはすべて自分で決めていきます。僕自身ウェブサービスに関しては少し知っていたものの、営業経験は全くなかったので、営業マンが必要だった。そんなとき、他社で営業マンとして活躍していた僕の高校の友人がちょうど会社を辞めたタイミングで、起業に興味を持っていたので、「一年間一緒にビジネスしてくれないか」と誘い、入ってもらったんです。本気で一緒にビジネスをしてくれる仲間が欲しかったので、とても嬉しかったです。
次に、ウェブサービスを作成しなければならない。ウェブサービスって、単にエンジニアとデザイナーがいればいいと思ったのですが、社内の先輩から、まずは ディレクターを採った方が良いと言われたんですよ。その先輩の友人のディレクターを紹介してくれて、事業に加わってくれることになり、そのディレクターがエンジニアとデザイナーを連れてきてくれたので、僕はエンジニアとデザイナーを探す手間をかけずに、ViViViTを始めることができたんです。ほんとに人の繋がりと頼もしい仲間に感謝です!! 10月からViViViTを作り始め、3月にリリースするのを目標にしていたんですが、サイトを開いて企業がいなかったら成立しないなと。それで、1月~2月に100社以上営業しに回り、頑張った結果3月には無料で50社掲載いただけることができました。
当初のViViViTはwebとITに特化したスカウトサイトをメインで打ち出していく予定だったんです。そして、目標通り50社掲載することができたんですが、いざサイトを見てみるとユーザーがなかなか入ってこなかったんです。まずいなと思いながらも、大学などの説明会でお話させて頂く機会があり、着実にユーザー数は増えていきました。しかし、登録はしてくれてもポートフォリオを作ってくれないユーザーばっかりだったんです。そこでユーザー分析をしたところ、ポートフォリオを使ってくれるユーザーさんは、デザイナー志望の美大生・専門学生がほとんどでした。その子たちの話を聞き、アドバイスを参考に「デザイナー×ポートフォリオ×就職活動」をメインに方向転換し、サイトデザインをリニューアルしたりデザイナーの人たちが会いたくなるような企業にアポイント先を変えたところ、デザイナーと企業とのスカウトが生まれるようになったんです。こうして他のウェブサービスと差別化が図れました。
具体的にイメージはしていませんでしたが、漠然とは狙っていたと思います。セプテーニは社内での新規事業の開発を打ち出していましたから。当時は起業とか社内起業なんて言葉知りませんでした。とりあえず若い内に、チャレンジできる精神を鍛えてくれるところが良いと思っていたので、ならセプテーニグループに入社しようと。活躍したいという気持ちは人一倍強かったですよ。当時は、リーダーになりたかったんですかね…。