本と出会う、本を読む、読む人と繋がる。
株式会社SpinningWorks 代表取締役 / 白形洋一
今回取材させていただいたのは株式会社SpinningWorks 代表取締役 白形洋一氏です。
「本と出会う、本を読む、読む人と繋がる。
読書にかかわる全ての体験を『Qlippy』で」
急速に利用者を増やす電子書籍。
電子書籍の持つ可能性を、いち早く提案する 白形様に「Qlippy」誕生秘話、
そして起業家として活躍するための学生へのメッセージを伺いました。
主にインターネット、モバイルデバイスを使ったインターネットサービスの提供ですね。今はその中でもQlippy(クリッピー)に注力しています。
Qlippyとは、ソーシャルを活用し新しいスタイルの読書を提供するサービスです。例えば、本を読みながら読者同士でコメントを共有したり、読者だけでなく著者ともコミュニケーションできたりするなど、電子書籍が発展する今、ソーシャルをつかったコミュニケーションの可能性を提供します。
プログラマーとデザイナーの友人と忘年会をやったんです。その時ちょうどAppleがタブレットデバイスを出すということが話題で、何か面白いサービスをやれないか、とアイデアを出し合いました。
タブレットデバイスだから電子書籍というフィールドで考えることにしました。では、何を改善するか?と考えた時に、学生のころ教科書で重要だと言われたところは分けて取っておいたり、それをあるキーワードで並べ替えたり、そして同じ範囲を勉強している人とコミュニケーションが取れたら…最強の勉強ツールだと思っていたんです。
これがサービスの原型です。なので忘年会がきっかけですね。
自分の力を試したいという気持ちはずっとあったと思います。でもよく言われるように起業って手段であって目的じゃないんですよね。
昔の恋愛ドラマによくあったのが、男女が色んな壁を乗り越えて結婚してハッピーエンドのパターン。でも現実では結婚はゴールではない、スタートです。起業も同じで、やりたいことがあって起業する。でもそこはゴールではなくスタートだと思っています。
前職の時の仕事がBtoBで企業が相手だったんです。もっとBtoCな仕事がしたいと思い始めたんですね。一般のひとが使うサービスに関わりたい。
それで転職も考えてたんですね。いずれにしろとりあえず辞めようと(笑)そうこうしていたら先ほどの忘年会で会社作る話になっていたという感じです。仲間との奇跡的なタイミングの出会いでしたね。その場にプログラムが出来る人も、デザインが出来る人もいたんですから。
大学院に行ったり、やりたいことをやっていたら、就職は27歳になっていました。元々海外に行きたいという気持ちがあって、外資を探していました。今思うとこれが少し間違っていました。というのも外資の会社ということは海外の会社が日本に売りに来てるんですよね。海外に行きたいのであれば海外進出を狙う日本の会社を探すべきでした(笑)
結果的にSAPという会社に就職しました。同期が48人いて、僕が最年長だと思っていましたが意外にも僕以外に4人同い年がいました。最初は3人だという話で、四天王なんて呼ばれていたのですが(笑)言い出すタイミングが無かったということで1人加わり、あだ名は結局ゴレンジャーになりました(笑) この会社は東京と大阪にオフィスがあり、僕は大阪に配属でした。これがすごくいい経験につながりました。というのは全社員で約1300人に対して、大阪オフィスの所属は120人位なんですね。歯車感というものがなかったんです。入ったばかりなのに1人で仕事を任されたり、支社長やマネージャーと飲みに行ったりすることもよくありました。